Iで始まるスマートグリッド用語

2014年10月29日 17:55

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I2C

  • [Inter-Integrated Circu(it Inter IC)]
  • 読み方アイ・ツー・シー
  • 日本語訳IC間を高速にシリアルに通信する方式

正式にはI2Cと表記する。NXPセミコンダクターズ(旧Philipsセミコンダクターズ)が開発した、IC 間を高速にシリアルに通信する方式。データ信号用とクロック(動作)信号用の2線(2Wire)使用し、ファーストモード400kbps、ハイスピードモードで3.4Mbps通信が可能。

ICE

  • [Internal Combustion Engine vehicle]
  • 読み方アイス
  • 日本語訳内燃機関自動車

エンジン(内燃機関)で走行する自動車(従来のガソリン車)のこと。基本的に石油系燃料を使用する場合が多いが、天然ガスやバイオ燃料などの利用も可能である。

ICT

  • [Information and Communication Technology]
  • 読み方アイ・シー・ティー
  • 日本語訳情報通信技術

従来から使用されているIT(Information Technology、情報技術) にCommunication(通信)が加えられ、通信による情報交換を強く意識した表現となっている。すでに海外では広くICT という用語が普及しているが、日本でも普及しはじめ ている。

IEA

  • [International Energy Agency]
  • 読み方アイ・イー・エー
  • 日本語訳国際エネルギー機関

1974年設立(本部はフランス・パリ)。加盟国は28カ国(2012年1月時点)。加盟国の国民に対して、信頼できる、安価でクリーンなエネルギーを提供するための諮問機関。また、エネルギーに関する調査や統計の作成を行い、各種の報告書や書籍を発行している。

IEC

  • [International Electrotechnical Commission]
  • 読み方アイ・イー・シー
  • 日本語訳国際電気標準会議

1906 年設立。電気および電子技術分野の国際規格の策定を行っている「IEC」は、各国の代表的な標準化機関から成る国際標準化機関であり、2011年10月現在、参加国は81カ国となっている。次世代のエネルギーから電力システムまでの広範な分野の標準化を推進するため、IECのSMB(Standardization Management Board、標準管理評議会)の下に、2007年から2009にかけて、「戦略グループ」(SG:Strategic Groups)として、SG1からSG2、SG3、SG4と4つのグループを設立。このうち、2008年に設立されたSG3(Strategic Group on Smart Grid)がスマートグリッドを担当している。このSG3(Strategic Group on Smart Grid、スマートグリッド戦略グループ)が、2008 年11月から開始したスマートグリッド関連の取り組みの成果として、“IEC Smart Grid Standardization Roadmap”(IECスマートグリッド標準化ロードマップ、第1版)を、2010年6月に公開した。また、2010年10月には、スマートグリッド白書(White Paper)ともいうべき『エネルギー問題への対応:2010年から2030年までのIECの役割』(The IEC's role from 2010 to 2030)を公開している。

IEC 61850 User Group

  • [IEC 61850:Standard for the design of electrical substation automation]
  • 読み方アイ・イー・シー61850ユーザー・グループ
  • 日本語訳IECの変電所の自動化の設計に関する規格

IEC 61850(IECのスマートグリッド標準[→])ユーザーグループは、AEP(American Electric Power、米国大手の電力会社)とEPRI(Electric Power Research Institute、米国電力中央研究所)がスポンサーとなっているIEC 61850システムとネットワーク管理に関するプロジェクト。

IECのスマートグリッド標準

  • -
  • 読み方アイ・イー・シーのスマートグリッドひょうじゅん
  • 日本語訳IECで策定されているスマートグリッドに関する標準

国際電気標準会議(IEC)で策定されているスマートグリッド関する中核的な標準は100以上もある。関連する100以上もの標準リストは、http://www.iec.ch/smartgrid/standards/ (Core IEC Standards)からダウンロードできる。なお、IECのスマートグリッドに関連する標準のグループ代表番号は、次のとおり。

  1. IEC/TR 62357
      Service Oriented Architecture(SAO)(サービス・アーキテクチャ)
  2. IEC 61970
      Common Information Model(CIM)/ Energy Management(共通情報モデル/エネルギー管理)
  3. IEC 61850
      Substation Automation(変電所の自動化)
  4. IEC 61968
      Common Information Model(CIM)/ Distribution Management(共通情報モデル/配電管理)
  5. IEC 62351
      Security(セキュリティ)
  6. IEC 62056
      Data exchange for meter reading, tariff and load control(検針、料金、負荷制御のためのデータ変換)
  7. IEC 61508
      Functional safety of electrical/electronic/programmable electronic safety-relatedsystems(電気的/電子的/プログラム可能な安全性関連の機能)

IEC SMB

  • [Standardization Management Board]
  • 読み方アイ・イー・シー・エス・エム・ビー
  • 日本語訳標準管理評議会

IEC SMB(標準管理評議会)のもとには、次に示す4つの「戦略グループ」(SG:Strategic Groups)が活動しており、SG 3(Strategic Group on Smart Grid)がスマートグリッドを担当している。

  1. SG 1:Energy efficiency and renewable resources〔エネルギー効率と再生可能エネルギー〕、2007年設立。
  2. SG 2:Standardization of Ultra High Voltage Technologies(UHV)〔超高電圧技術の標準化(交流1000kV 以上、直流800kV 以上)〕、2008年設立。
  3. SG 3:Smart Grid〔スマートグリッド装置のインターオペラビリティを実現するためのフレームワーク(プロトコルや標準モデルを含む)の開発等〕、2008年設立。
  4. SG 4:LVDC distribution systems up to 1500V DC〔直流1500Vまでの低直流電圧(LVDC:Low Voltage Direct Current)配電システムの標準化(データセンター、商用ビル、蓄電等を含む)〕、2009年設立。

IEC TC57 WG21

  • -
  • 読み方アイ・イー・シー・ティー・シー57ダブリュー・ジー21
  • 日本語訳スマートハウスのインタフェース等の標準化を行うワーキンググループ

需要家側のシステムと、電力会社のシステムを相互接続するためのインタフェースとプロトコルプロファイルの検討を行うIEC のワーキンググループ。KNX[→]、ZigBee[→]、Z-Wave[→]、ECONET Lite[→]などを用いて構築された、スマートハウスなどの需要家側のシステム(オートメーションシステム)と、電力会社(配電側)のシステム(電力系統管理システム)を相互接続するためのインタフェースとプロトコルプロファイルの検討を行うワーキンググループ。日本からECHONET Lite 規格などが提案され、2012年度中に国際標準化を目指している。

  • IEC TC 57:IEC専門委員会57、電力系統管理システム・情報交換の国際標準化(Power systems management and associated informationexchange)を担当。
  • WG 21 :TC57の下に設立(2011年3月)された、電力網に接続されるシステムに関連するインタフェースとプロトコルプロファイルの検討を行うワーキンググループ(Interfaces and protocol profiles relevant to systems connected to the electrical grid)を担当。

IEC 61400-25

  • [Wind turbines - Part 25:Communications for monitoring and control of wind power plants]
  • 読み方アイ・イー・シー61400-25
  • 日本語訳風力発電所の監視および制御のための通信規格

IECにおける、風力タービン-第25部:風力発電所の監視および制御のための通信規格。マイクログリッドに関連して注目される規格のひとつ。名称は風力となっているが、マイクロタービンや燃料電池システム、太陽光発電等にも適用で きると言われている。

IEC 61850

  • [Standard for the design of electrical substation automation]
  • 読み方アイ・イー・シー61850
  • 日本語訳IECの変電所の自動化の設計に関する規格

IECの変電所の自動化の設計に関する規格。変電所内で使用される、いろいろなメーカーから提供されるIED間の情報交換を標準化し、相互接続を実現するために制定された規格。IED(Intelligent Electronic Device)は、インテリジェント電子機器(例:遮断機や変圧器などの監視・制御を行う機器)。なお、このIEC 標準規格「IEC61850」はIEC 61850-1~10で構成されている。

IEC 61968

  • [System Interface For Distribution Management]
  • 読み方アイ・イー・シー61968
  • 日本語訳IECの配電管理用のシステムインタフェース規格

配電システム間で情報交換を行う一連のIECの標準規格。IEC 61968-1〜14で構成されるシリーズ。

IEC 61970-301

  • [Energy management system application program interfac(e EMS-API)- Part 301: Common information mode(l CIM)base]
  • 読み方アイ・イー・シー61970-301
  • 日本語訳IECのエネルギー管理システムのAPI-パート301

共通情報モデル(CIM)ベース規格。

IEC TC 13

  • [IEC Technical Committees 13]
  • 読み方アイ・イー・シー・ティー・シー13
  • 日本語訳IECの電力量計測・負荷制御装置専門委員会

TC13の英文タイトル:Electrical energy measurement, tariff- and load control

IEC TC 57

  • [IEC Technical Committees 57]
  • 読み方アイ・イー・シー・ティー・シー57
  • 日本語訳IECの電力システム管理と関連する情報交換に関する専門委員会

TC57の英文タイトル:Power system management and associated information exchange

IEC TC 57 WG 03

  • [IEC TC 57 Working Group 03]
  • 読み方アイ・イー・シー・ティー・シー57ダブリュー・ジー03
  • 日本語訳IECの遠隔制御プロトコル・ワーキンググループ

WG3の英文タイトル:Telecontrol protocols

IEC TC 57 WG 10

  • [IEC TC 57 Working Group 10]
  • 読み方アイ・イー・シー・ティー・シー57ダブリュー・ジー10
  • 日本語訳IECの電力システムIED通信と関連するデータモデル・ワーキンググループ

WG10の英文タイトル:Power system IED communication and associated data models

IEDはIntelligent Electronic Devices(インテリジェント電子機器)の略。遮断機や変圧器などの監視・制御を行う機器。

IEC TC 57 WG 13

  • [IEC TC 57 Working Group 13]
  • 読み方アイ・イー・シー・ティー・シー57ダブリュー・ジー13
  • 日本語訳IECのエネルギー管理システムのAPIワーキンググループ

WG13の英文タイトル:Energy management system application program interface(EMS - API)

IEC TC 57 WG 14

  • [IEC TC 57 Working Group 14 ]
  • 読み方アイ・イー・シー・ティー・シー57ダブリュー・ジー14
  • 日本語訳IECの配電管理用の分散管理のためのシステムインタフェース

WG14の英文タイトル:System interfaces for distribution managemen(t SIDM)

IEC TC 57 WG 15

  • [IEC TC 57 Working Group 15]
  • 読み方アイ・イー・シー・ティー・シー57ダブリュー・ジー15
  • 日本語訳IECのデータ通信セキュリティ・ワーキンググループ

WG15の英文タイトル:Data and communication security

IEC TC 57 WG 16

  • [IEC TC 57 Working Group 16]
  • 読み方アイ・イー・シー・ティー・シー57ダブリュー・ジー16
  • 日本語訳規制緩和されたエネルギー市場コミュニケーションのワーキンググループ

WG16の英文タイトル:Deregulated energy market communications

IEC TC 57 WG 17

  • [IEC TC 57 Working Group 17]
  • 読み方アイ・イー・シー・ティー・シー57ダブリュー・ジー17
  • 日本語訳IECの分散エネルギー資源に対する通信システム・ワーキンググループ

WG17の英文タイトル:Communications systems for distributed energy resources(DER)

IEC TC 57 WG 18

  • [IEC TC 57 Working Group 18]
  • 読み方アイ・イー・シー・ティー・シー57ダブリュー・ジー18
  • 日本語訳IECの水力発電プラントにおける監視・制御の通信ワーキンググループ

WG18の英文タイトル:Hydroelectric power plants - Communication for monitoring and control

IEC TC 57 WG 19

  • [IEC TC 57 Working Group 19]
  • 読み方アイ・イー・シー・ティー・シー57ダブリュー・ジー19
  • 日本語訳IEC TC 57内の長期にわたる相互運用性のワーキンググループ

WG19の英文タイトル:Interoperability within TC 57 in the long term)

IEC TC 57 WG 20

  • [IEC TC 57 Working Group 20]
  • 読み方アイ・イー・シー・ティー・シー57ダブリュー・ジー20
  • 日本語訳IECの送電線情報伝送システムの計画のワーキンググループ

WG20の英文タイトル:Planning of(single-sideband)power line carrier systems

IED

  • [Intelligent Electronic Devices]
  • 読み方アイ・イー・ディー
  • 日本語訳インテリジェント電子機器

遮断機や変圧器などの監視・制御を行う機器。

IEEE

  • [Institute of Electrical and Electronics Engineers]
  • 読み方アイトリプルイー(Eye-triple-E)
  • 日本語訳米国電気電子学会

本部:ニューヨーク。世界160カ国を超える国々から40万人以上の会員が参加する電気・電子・コンピュータ・情報通信関連分野の世界最大の学会。このIEEEは、その前身である米国電気学会(AIEE:American Institute of Electrical Engineers、1884年設立)と無線学会(IRE:Institute of Radio Engineers、1912年設立) が合併し、1963年に誕生した。

IEEEは、IEEE-SA(IEEE Standards Association、IEEE標準策定委員会)が中心となって、多くの最先端技術の国際標準化活動が体系的に行われている。スマートグリッドに関する標準化の取り組みは、2008年から開始されている。例えば、

  1. IEEE P2030:スマートグリッド関連システムの相互運用性標準
  2. IEEE P1547:電力系統と分散型電源の連携に関する標準
  3. IEEE P1901:BPL(電力線通信)関係標準
  4. IEEE P802:LAN/MAN ネットワーク関係標準
  5. IEEE P1888(UGCCNet):スマートグリッド向けプロトコル標準

などをはじめ、スマートグリッド関係だけでも、拡張も含めて100以上の標準化が行われている。2011 年1 月には、スマートグリッドの最新技術や国際的動向をレポートする月刊オンライン・ニュースレター“IEEE Smart Grid Newsletter” を創刊している(http://smartgrid.ieee.org/newsletter)。

IEEE 802.11(WLAN)

  • [Wireless Local Area Network Working Group]
  • 読み方アイトリプルイー802.11(ダブリュー・ラン)
  • 日本語訳IEEE 802委員会の無線LANワーキンググループ

無線LAN(WLAN)規格を策定するIEEE 802.11ワーキンググループ。802.11a/b/g/nなどの規格がある。Wi-Fi Allianceによって、このIEEE 802.11規格に基づいて作成され、異なるベンダの製品との相互接続性が認証された製品は「Wi-Fi」製品(あるいは単にWi-Fi)と呼ばれる。Wi-Fi とは、「Wireless Fidelity」の略で、「無線LAN規格に遵守(した製品)」という意味である。

IEEE 802.11ac

  • [Very High Throughput <6GHz Task Group Standard]
  • 読み方アイトリプルイー802.11エーシー
  • 日本語訳60GHz 未満の周波数を使用してのVHTを実現する無線通信規格

IEEE 802.11ac タスクグループで策定されている、「60GHz 未満」の周波数を使用してVHT(Very High Throughput、1Gbps以上)を実現する無線通信規格。IEEE 802.11n の後継規格のひとつで、2012年末までに標準化予定。

IEEE 802.11ad

  • [Very High Throughput in 60 GHz Task Group Standard]
  • 読み方アイトリプルイー802.11エー・ディー
  • 日本語訳60GHz帯の周波数を使用してVHTを実現する無線通信規格

IEEE 802.11ad タスクグループで策定されている、「60GHz 帯」の周波数を使用してVHT(Very High Throughput、1Gbps以上)を実現する無線通信規格。IEEE 802.11n の後継規格のひとつで、2012年末までに標準化予定。

IEEE 802.11s

  • [Mesh Networking Task Group Standard]
  • 読み方アイトリプルイー802.11エス
  • 日本語訳Wi-Fiメッシュ・ネットワーク規格

IEEE 802.11sタスクグループ(2004年5月設立)におけるWi-Fi メッシュ・ネットワークの規格(2011年9月出版)。802.11a/b/g/n(Wi-Fi)の通信機能をもった既存の機器(端末など)やチップセットを変更せずに、ソフトウェア的にメッシュ/マルチホップトポロジーを構成できるようにする(アップグレードする)ソリューション。メッシュによって通信距離の拡大が可能になり、安定した通信も可能となるとことから、Wi-Fi スポットの拡張やスマートグリッドのFAN(地域通信網)としても期待されている。

【正式名称】:802.11s-2011 - IEEE Standard for Information Technology--Telecommunications and information exchange between systems--Local and metropolitan area networks--Specific requirements Part 11: Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY ) specifications Amendment 10: Mesh Networking〔802.11s-2011:情報技術に関するIEEE標準=システム間の通信と情報交換(LAN/MAN)=特定要件パート11 =「MAC 層と物理層の修正規格10:メッシュネットワーキング」〕

IEEE 802.15(WPAN)

  • [Wireless Personal Area Network Working Group]
  • 読み方アイトリプルイー802.15(ダブリュー・パン)
  • 日本語訳IEEE 802委員会の近距離無線通信網ワーキンググループ

Bluetooth(802.15.1[→])、ZigBee(802.15.4[→])などの規格が策定されている。また、スマートグリッド向けのSUN(Smart Utility Networks、802.15.4g[→])の標準化も行われている。

IEEE 802.15.3c

  • -
  • 読み方アイトリプルイー802.15.3シー
  • 日本語訳60GHz帯を使用して、最大4.6Gbpsを実現するミリ波PAN規格

IEEE 802.15.3cタスクグループで策定された、60GHz帯を使用して、最大4.6Gbps を実現するミリ波PAN(Personal Area Network、近距離通信網)規格。

IEEE 802.15.4

  • [IEEE 802.15 Task Group 4]
  • 読み方アイトリプルイー802.15.4
  • 日本語訳ZigBeeプロトコル体系が使用する下位層のプロトコル規格

「IEEE 802.15 WPANタスクグループ4(TG4)」で策定された規格のため、通称「IEEE 802.15.4」規格と言われる。ZigBeeプロトコルでは、下位層にIEEE 802.15.4で規定された、「レイヤ2:MAC層」「レイヤ1:物理層」を使用する。

(注)WPAN:Wireless Personal Area Network、無線による近距離通信網用のプロトコル

IEEE 802.15.4g(SUN)

  • [IEEE 802.15 Task Group 4g]
  • 読み方アイトリプルイー802.15.4ジー(サン)
  • 日本語訳スマートグリッド向け物理層規格

IEEE 802.15.4gタスクグループで策定されている、スマートグリッド向け物理層規格(2012 年前半に標準化予定)。具体的には、SUN(Smart Utility Networks、スマート・ユーティリティ・ネットワークス)という名称でスマートグリッド向け低消費電力の仕様が策定されている(電気・ガス・水道に対応可能)。ZigBee(802.15.4)が屋内通信の仕様(通信範囲:100m程度、最大250kbps)であるのに対し、SUN(802.15.4g)はその機能を拡張し、基本的に地域通信網(FAN:Field Area Network、通信範囲:1〜2km、最大1Mbps)に位置づけられたAMI 向け無線規格である。なお、802.15.4g(物理層に対応させるため、802.15.4( ZigBee)のMAC層を拡張した、802.15.4e(TG4e)が策定されている。

(注)SUN は、物理層規格の名称であることに注意。

IEEE 802.16(WiMAX)

  • [Worldwide Interoperability for Microwave Access]
  • 読み方アイトリプルイー802.16(ワイマックス)
  • 日本語訳IEEE 802委員会のBWA規格

IEEE 802.16ワーキンググループでは、BWA(Broadband Wireless Access、広帯域無線アクセス)に関する標準が策定されている。UQコミュニケーションズから提供されているWiMAX(下り40Mbps、上り10Mbps、10MHz 幅時)のサービスは、IEEE 802.16規格をベースに、WiMAXフォーラムで策定された仕様を使用している。固定WiMAX 規格(IEEE 802.16-2004規格をベース)やモバイルWiMAX 規格(IEEE 802.16e-2005規格をベース)があったが、現在、両者は統合され、IEEE802.16-2009 規格となっている。なお、次世代規格としてIEEE 802.16m[→]規格をベースにした「WiMAX2」規格(正式名称「WirelessMAN-Advanced」)が策定された(2012年1月)。

IEEE 802.16m

  • -
  • 読み方アイトリプルイー802.16エム
  • 日本語訳WiMAX2のベースとなった802.16-2009の補足・修正版

IEEE 802.16タスクグループmによって策定された、802.16-2009の補足・修正版(Amendment)。下り最大330Mbps、上り最大112Mbps(40MHz 幅、TDD、4× 4MIMO時)。IEEE 802.16mをベースにWiMAXフォーラムでWiMAX2[ → ]( 正式名称「WirelessMAN-Advanced」)の規格が策定され、ITU-Rで標準化された(2012年1 月)。

IEEE 802.3af/IEEE 802.3at

  • -
  • 読み方アイトリプルイー802.3エー・エフ/アイトリプルイー802.3エー・ティー
  • 日本語訳「通信データ」と「電力供給」の両方を実現するEthernet規格

Ethernet のLANケーブル(MDI)を通して、接続された端末機器(DTE)に対して電力を供給するための技術の標準仕様(およびその仕様を策定したIEEE802.3のタスクグループ名)。PoE(Power over Ethernet)規格とも言われる。Ethernet のケーブルで通信データだけでなく、電力も供給できるという規格。IEEE802.3af の場合は最大15.4Wであったが、IEEE802.3af を拡張した標準規格IEEE802.3atは、1ポート当たり30Wの電力をLANケーブル経由で接続機器に供給可能となっている。さらにシスコシステムズは、これを拡張したUPOE(Universal POEP)で最大60Wの電力を、カテゴリ ー5(以上)のUTP ケーブル経由で100m先まで供給できる製品を、2011年10月に発表している。( 注)IEEE P802.3af タスクグループ:Data Terminal Equipment(DTE)Power via Media Dependent Interface(MDI)タスクグループ。IEEE802.3atタスクグループ:DTE Power Enhancementsタスクグループ。

IEEE 802委員会

  • [LMSC( LAN/MAN Standards Committee)]
  • 読み方アイ・トリプルイー802いいんかい
  • 日本語訳IEEEにおけるLAN/MANの標準化組織

IEEE におけるLAN/MAN の標準化組織。P802(Project802)とも言われる。MAN:Metropolitan Area Network、都市域通信網(例:WiMAX)

IEEE 1394

  • -
  • 読み方アイトリプルイー1394
  • 日本語訳AV機器やコンピュータを接続する高速シリアルバス規格

IEEE P1394 ワーキンググループで策定されたAV(オーディオビジュアル)機器やコンピュータを接続する高速シリアルバス規格。シリアルバスとは、1ビットずつ順番に(直列に)データを転送するバス(通信路)のこと。アップルのFireWire、ソニーのi.LINK という名称でも知られている。伝送速度は最大3.2Gbps。非営利の業界団体「1394TA」(1394Trade Association、1994年設立)が、IEEE 1394仕様の開発および普及促進を図っている。

IEEE 1547

  • [Standard for Interconnecting Distributed Resources with Electric Power Systems]
  • 読み方アイトリプルイー1547
  • 日本語訳電力システムにおける分散型電源の相互接続の標準シリーズの規格

IEEE 1547.1〜IEEE P1547.8の、電力システムにおける分散型電源の相互接続の標準シリーズの規格となっている。

IEEE 1588

  • [Standard for a Precision Clock Synchronization Protocol for Networked Measurement and Control Systems]
  • 読み方アイトリプルイー1588
  • 日本語訳時刻同期の実現に関する標準規格

IEEE の分散型ネットワークにおいて、高精度なネットワーク時刻同期を実現に関する標準規格。

IEEE 1888ストレージ

  • [IEEE 1888 Storage]
  • 読み方アイトリプルイー1888ストレージ
  • 日本語訳-

IEEE 1888[→]システムから送られてきたデータを、長期間に渡って蓄積(ストレージ)でき、必要に応じてIEEE 1888システムから読み出して利用できるストレージ装置。

IEEE 1888-2011標準( UGCCNet)

  • [Ubiquitous Green Community Control Network Protocol]
  • 読み方アイトリプルイー1888-2011ひょうじゅん(ユー・ジー・シー・シー・ネット)
  • 日本語訳スマートグリッド向けのIP上で動作するアプリケーションプロトコル

IEEE P1888 ワーキンググループが、2011年2月に策定した、スマートグリッド向けのIP 上で動作するアプリケーションプロトコル(レイヤ7)。略称は、「IEEE1888プロトコル」。従来、ベンダごとに構築されていたビル設備システムを統合し、マルチベンダ環境で効率的に構築・運用が可能となった。Live E! システム(Live E![→])のアーキテクチャを基盤に、LonWorks、oBIX、BACnet/IP、BACnet/WSなど、さまざまなフィールドシステムをWeb サービス技術を用いて統合化する。IEEE 1888 プロトコルは、具体的には、

(1)各「フィールドバス[→]」(ZigBee 等)からのデータを、(2)ゲートウェイ経由でデータベースやデータ蓄積装置、アプリケーションユニットと相互接続して連携させ、(3)これらのデータによって、システムの運用状況の診断や、エネルギーの使用状況などの分析を行って制御し、「見える化」も可能とする。正式規格名:“IEEE 1888-2011 - IEEE Standard for Ubiquitous Green Community Control Network Protoco(l UGCCNet)(” ユビキタスグリーンコミュニティ制御ネットワークプロトコル標準)

IEEE 1901-2010標準

  • [IEEE 1901 Standard]
  • 読み方アイトリプルイー1901-2010ひょうじゅん
  • 日本語訳PLC規格

IEEE P1901WG(ワーキンググループ)が2010年10月に策定した、スマートグリッド用にも使えるPLC(Power Line Communication、電力線通信)規格。最大伝送速度は210Mbps。この規格には、次の3つの特長がある。

  1. 「BPL」(Broadband over Power Line、高速電力線通信)の名称で策定されたIEEE P1901の標準規格(2方式の規格を制定)。
  2. 屋内通信[→](HAN)向けの宅内BPL(通信距離が100m程度)とFAN[→](地域通信網)向けのアクセスBPL(通信距離が1,500m程度)がある。
  3. 物理層/MAC 層規格は、次の2方式がある。
    1. HomePlug[→]方式:HomePlug Powerlineアライアンス(HPA)が定めるPLC方式。
    2. HD-PLC[→]方式:HD-PLC アライアンスが定めるPLC方式。

なお、異なるPLC 方式を相互接続するISP[→](Inter-System Protocol、共存方式プロトコル)も標準化されている。正式規格名:“IEEE Std 1901-2010, IEEE Standard for Broadband over Power Line Networks: Medium Access Control and Physical Layer Specifications”(IEEE標準1901-2010、BPL ネットワーク標準:MAC 層と物理層仕様)

IEEE C37.118

  • [IEEE Standard for Synchrophasors for Power Systems]
  • 読み方アイトリプルイー・シー37.118
  • 日本語訳電力システムの同期フェーザー(位相)測定に対するIEEE標準(PMU[→])

-

IEEE P1888.1

  • [IEEE Project1888.1]
  • 読み方アイトリプルイー・ピー1888.1
  • 日本語訳IEEE 1888-2011の拡張プロトコルを標準化するワーキンググループのひとつ

スマートグリッド向けプロトコル「IEEE 1888-2011」の拡張プロトコルを標準化するワーキンググループのひとつ。正式には、「Standard for a Ubiquitous Community Network:Control and Management」(ユビキタスコミュニティネットワーク標準:制御と管理)」という、アクセス制御のためのネットワークゲートウェイ信号、登録管理、ステートクエリー、イベント報告、遠隔管理の仕様などの仕様を策定するワーキンググループ(2011年6月発足)。

<担当ワーキンググループ>
UCNET-ACM/P1888.1WG - Ubiquitous Community Network Access Control and Management Protocol Working Group/UCNET-ACM/P1888.1

IEEE P1888.2

  • [IEEE Project1888.2]
  • 読み方アイトリプルイー・ピー1888.2
  • 日本語訳IEEE 1888-2011の拡張プロトコルを標準化するワーキンググループのひとつ

スマートグリッド向けプロトコル「IEEE 1888-2011」の拡張プロトコルを標準化するワーキンググループのひとつ。正式には、「Standard for Ubiquitous Green Community Control Network:Heterogeneous Networks Convergence and Scalability(UGCCNet[→]:異種ネットワークの統合と拡張性)」という、デバイスの位置情報やアクセス方法からデバイスのアイデンティを識別する仕様を策定するワーキンググループ(2011年6月発足)。そのため、異種ネットワーク技術の互換性をサポートや、セキュリティに関する要求条件、システムの耐性(ロバストネス)、システムの運用・管理における効率性も求められる。

<担当ワーキンググループ>
UGCCNET-CS/P1888.2WG - Ubiquitous Green Community Control Network Convergence and Scalability Working Group/UGCCNET-CS/P1888.2

IEEE P1888.3

  • [IEEE Project1888.3]
  • 読み方アイトリプルイー・ピー1888.3
  • 日本語訳IEEE 1888-2011の拡張プロトコルを標準化するワーキンググループのひとつ

スマートグリッド向けプロトコル「IEEE 1888-2011」の拡張プロトコルを標準化するワーキンググループのひとつ。正式には、Standard for Ubiquitous Green Community Control Network:Security(UGCCNet標準:セキュリティ)というUGCCnetのためのセキュリティの要求条件やセキュリティのアーキテクチャを策定するワーキンググループ。(2011年6月発足)

<担当ワーキンググループ>
UGCCNET-SEC/P1888.3WG - Ubiquitous Green Community Control Network:Security Working Group/UGCCNET-SEC/P1888.3

IEEE P2030 WG

  • [IEEE Project 2030 Working Group]
  • 読み方アイトリプルイー・ピー2030ダブリュー・ジー
  • 日本語訳スマートグリッド関連の相互接続性標準に関するワーキンググループ

IEEE SCC21[→]内に2009年3月に設置された、スマートグリッド関連システム(エネルギー技術と情報通信技術を含む)の相互接続性標準の実現を目指すワーキンググループ。このIEEE P2030 WG は、NIST の標準化活動をサポートするため、「スマートグリッドの相互運用性(Smart Grid Interoperability)を確保するための指針(ガイドライン)」を策定したが、この指針は、2011 年9 月19 日にIEEE-SA で「IEEE2030-2011」としてに承認され、出版された。正式規格名:“IEEE 2030-2011:IEEE Guide for Smart Grid Interoperability of Energy Technology and Information TechnologyOperation with the Electric Power System(EPS), End-Use Applications, and Loads”〔電力システム、アプリケーションや負荷(電力機器)にかかわる、エネルギー技術や情報技術の操作に関して、スマートグリッドの相互運用性を確保するためのガイドライン〕なお、このワーキンググループのもとで、引き続き次の3つのサブワーキンググループで検討が行われている。

【IEEE P2030.1】
Draft Guide for Electric-Sourced Transportation Infrastructure、電動輸送インフラストラクチャ

【IEEE P2030.2】
Draft Guide for the Interoperability of Energy Storage Systems Integrated with the Electric Power Infrastructure、電力インフラストラクチャに統合された蓄電システムの相互運用性に関する指針

【IEEE P2030.3】
Standard for Test Procedures for Electric Energy Storage Equipment and Systems for Electric Power Systems Applications、電気エネルギー蓄積装置および電力システムアプリケーション向けシステムのテスト手順に関する標準 〔http://grouper.ieee.org/groups/scc21/dr_shared/2030/〕

IEEE PC37.239( COMFEDE)

  • [Standard Common Format for Event Data Exchange( COMFEDE)for Power Systems]
  • 読み方アイトリプルイー・ピー・シー37.239(カムフェデ)
  • 日本語訳電力システムのためのイベント・データ交換用標準共通フォーマット

-

IEEE PSRC

  • [IEEE Power Systems Relaying Committee]
  • 読み方アイトリプルイー・ピー・エス・アール・シー
  • 日本語訳IEEEにおける電力用保護リレー委員会

-

IEEE PSRC H4 C37.111( COMTRADE)

  • [Common Format for Transient Data Exchange( COMTRADE)]
  • 読み方アイトリプルイー・ピー・エス・アール・シー・エイチ4・シー37.111
  • 日本語訳IEEE PSRC H4ワーキンググループ

PSRC(Power System Relaying Committee)は「電力用保護リレー委員会」、H4 は「C37.111(COMTRADE)標準の改訂」を意味する。COMTRADEとは、「電力システム向けの一時的なデータ交換のための共通フォーマット」のこと。

IEEE PSRC H7

  • [Time Synchronization and Network Topology]
  • 読み方アイトリプルイー・ピーエス・アール・シー・エイチ7
  • 日本語訳IEEE PSRC H7ワーキンググループ

IEEE における時間同期とネットワーク構成に関する規格。

PSRC(Power System Relaying Committee)は、「電力用保護リレー委員会」の意味。

IEEE SCC21

  • [IEEE Standards Coordinating Committee 21]
  • 読み方アイトリプルイー・エス・シー・シー21
  • 日本語訳IEEE標準調整委員会21

IEEE内の各委員会で取り組んでいる燃料電池、太陽光発電(PV:Photovoltaics)、分散型発電システム、エネルギー蓄積技術などを調整し新標準を作成する委員会。IEEE SCC21の下にある、例えば、P1547 WG(ワーキンググループ)では、「電力系統と分散型電源の連携に関する標準規格」、P2030 WGでは、「スマートグリッド関連システムの相互運用性標準規格」などが策定されている。

IEEE SCC31

  • [IEEE Standards Coordinating Committee 31]
  • 読み方アイトリプルイー・エス・シー・シー31
  • 日本語訳IEEE標準調整委員会31

ガス・電気・水道などのメーター読み取りの遠隔計測技術やエネルギー管理、さらに顧客の宅内装置の分野において「標準、ガイドライン、実施」の研究開発を促進する委員会。

IEEE Smart Grid Newsletter

  • -
  • 読み方アイトリプルイー・スマートグリッド・ニュースレター
  • 日本語訳IIEEEのスマートグリッドに関する「月刊オンライン・ニュースレター」

IIEEE が2011 年1月に創刊した、スマートグリッドの最新技術や国際的動向をレポートする「月刊オンライン・ニュースレター」。無料で購読できる(http://smartgrid.ieee.org/publications/smart-grid-newsletter)。

IETF

  • [Internet Engineering Task Force]
  • 読み方アイ・イー・ティー・エフ
  • 日本語訳インターネット技術標準化委員会

1986年設立。前身は1969年夏に設立されたNetworking Working Group。インターネット技術に関するプロトコルやアーキテクチャ(構成)などの技術標準を作成する国際的な標準化組織。スマートグリッド関連の規格として、HAN(ホーム・ネットワーク)向けに、

  1. 6LoWPAN(IPv6 を使用して実現する低消費電力の 近距離無線通信プロトコル標準[→])
  2. ROLL(6LoWPAN と連携した経路制御技術標準[→]。
  3. CoRE(小型デバイス向け省電力アプリケーション・フレームワーク標準[→])

などの標準が策定されている。

IMT-Advanced

  • -
  • 読み方アイ・エム・ティー-アドバンスド
  • 日本語訳第4世代の移動通信システム(4Gシステム)

ITU-R が標準化を策定している、第4世代の移動通信システム(4Gシステム)。使用周波数帯域幅が100MHz幅の場合、「下り回線で1Gbps以上、下り回線500Mbps 以上」の高速な伝送速度を実現するシステム。すでに、IMT-Advanced の要求条件を満たすシステムとして、LTE-Advanced とIEEE 802.16m(WiMAX2、ITU-Rでの正式名称はWirelessMAN-Advanced)の2つのシステムが標準化されている(2012年1月)。

(注)IMT-2000:International Mobile Telecommunications-2000、ITU-Rで策定された第3 世代移動通信システムの呼称

IHD

  • [In-Home Display]
  • 読み方アイ・エイチ・ディー
  • 日本語訳宅内ディスプレイ装置

スマートハウス(家庭)などで電力消費量等を表示(見える化)する装置。

IMS

  • [IP Multimedia Subsystem]
  • 読み方アイ・エム・エス
  • 日本語訳IPマルチメディア・サブシステム

音声やビデオなどのリアルタイムのマルチメディア・アプリケーションを、IP(Internet Protocol)をベースとしたパケット通信ネットワーク上で、柔軟に提供するために標準化された仕組み。

IoT

  • [Internet of Things]
  • 読み方アイ・オー・ティー
  • 日本語訳人が介在しないでモノ同士でインターネット通信すること

例えば、IP 化された、スマートメーターとHEMS 間の通信、あるいはセンサーやRFIDなどの小型デバイスをインターネットへ接続する(インターネット上のサーバとの通信)ための標準などがIETF で審議されている。一方、IoT は、機械(Machine)と機械(Machine)同士を直接通信させるM2M(Machine to Machine communication)と似た通信形態であるため、IoTとM2Mは同義とみられる場合もある。またM2Mは、IoT の1つの要素という見方もある。

IOU

  • [Investor-Owned Utility]
  • 読み方アイ・オー・ユー
  • 日本語訳米国における投資家所有電気事業者(民間の電力会社)

-

IP

  • [Internet Protocol]
  • 読み方アイ・ピー
  • 日本語訳インターネットプロトコル

インターネット(IP ネットワーク)において、送受信する情報をパケットに分割して送信するためのネットワークレイヤプロトコル(IETF 標準)。IPv4とIPv6[→]がある。

IPv6

  • [Internet Protocol version 6]
  • 読み方アイ・ピー・ブイ6
  • 日本語訳IPプロトコル・バージョン6

現在私たちが使用している「IPv4(バージョン4)」プロトコルのIPv4アドレス(32ビット)が枯渇してきたため、ほぼ無限のIP アドレスをもつIPv6(128ビット)が標準化され、使用されはじめている。

IPv4 アドレス数:32ビット=232=約43億個
IPv6 アドレス数:128ビット=2128 = 232 × 232 × 232 × 232= 43 億個× 43 億個× 43 億個× 43 億個=ほぼ無限大

なお、インターネット上で利用されるアドレス資源をグローバルに管理する管理元であるIANA(Internet Assigned Numbers Authority)は、IANAが管理するIPv4アドレスが2011年2月3日に枯渇したことを発表。これを受けて、2011年4月15日に、日本国内のNIR(National Internet Registry)であるJPNIC において、通信関連事業者等に対する現行の規約に基づいたIPv4アドレスの通常の割り振りが終了したと発表した。

IP-PBX

  • [Intenet Protocol Private Branch eXchange]
  • 読み方アイ・ピー-ピー・ビー・エックス
  • 日本語訳IPプロトコル対応の構内交換機

IP[→]プロトコルをベースにし、音声信号(回線交換)とIP パケット(パケット交換)を相互に変換する機能を備えた構内交換機。具体的には、VoIP(Voice over IP、IP 電話)技術を使用して、公衆電話網と社内に敷設されているLAN(IPネットワーク)の相互接続が実現する。

IPsec

  • [IP Security Protocol]
  • 読み方アイ・ピー・セック
  • 日本語訳ネットワーク層のIPセキュリティプロトコル

インターネットにおいて、IP のパケットを暗号化してセキュアに(安全に)送受信するためのプロトコル(IETF 標準)。

IPSOアライアンス

  • [IP for Smart Objects Alliance]
  • 読み方イプソ・アライアンス
  • 日本語訳スマートグリッド関連製品のIP化を推進する世界規模の非営利団体

IETF[→]やIEEE[→]と連携し、スマートグリッド関連製品(スマート・オブジェクト)のIP 化を推進したり、IP を利用するセンサーネットワークを促進したりする世界規模の非営利団体。例えば、6LoWPAN の標準化活動等を推進している(6LoWPAN:IPv6 over Low-Power Wireless Personal Area Networks、IPv6対応の低消費電力型の近距離通信網)。また、ZigBee アライアンス、HomeGrid フォーラム、HomePlug アライアンス、Wi-Fi アライアンスなどとSEP 2[→]の策定に参加している。

IrDA

  • [Infrared Data Association]
  • 読み方アイ・アール・ディー・エー
  • 日本語訳赤外線通信の規格および策定団体名

赤外線(Infrared)を利用した近距離データ通信の技術標準を策定する業界団体、および同団体が定めた赤外線通信の規格。次の4つの仕様(最大伝送速度)がある。

  1. SIR(Serial InfraRed)仕様:9.6bps~115kbps
  2. MIR(Medium InfraRed)仕様:0.57Mbps~1.152Mbps
  3. FIR(Fast InfraRed)仕様:4Mbps
  4. VFIR(Very Fast InfraRed)仕様:16Mbps

ISA

  • [International Society of Automation]
  • 読み方アイ・エス・エー
  • 日本語訳国際計測制御学会

1945年設立。本部は、米国ノースキャロライナ州。世界120カ国で5万人以上の会員を擁する計測・計装・制御の国際学会。ISA 日本支部(ISA-J)は、1996年9月に設立された。

ISA SP100

  • [Wireless Systems for Automation]
  • 読み方アイ・エス・エー・エス・ピー100
  • 日本語訳ISAにおけるオートメーション用無線通信技術の標準化委員会

-

ISA SP99

  • [Manufacturing and Control Systems Security]
  • 読み方アイ・エス・エー・エス・ピー99
  • 日本語訳ISA(国際計測制御学会)におけるサイバーセキュリティの標準化委員会

-

ISGAN

  • [International Smart Grid Action Network]
  • 読み方アイ・エス・ジー・エー・エヌ
  • 日本語訳スマートグリッドの開発と普及を促進するための国際的な組織

世界23カ国が参加している「クリーンエネルギー大臣会合」(CEM:Clean Energy Ministerial、2010年7月設立)は、クリーンエネルギー政策とプログラムを促進するグローバルなフォーラムである。このCEM は、スマートグリッドグリッドに関する「ISGAN:International Smart Grid Action Network」を発足。スマートグリッド技術の普及・拡大・実証に関する情報交換や研究・開発などを協力して推進している。参加国は、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、デンマーク、欧州委員会、フィンランド、フランス、ドイツ、インド、インドネシア、イタリア、日本、韓国、メキシコ、ノルウェー、ロシア、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、アラブ首長国連邦、英国、米国の23カ国(2012年1月現在)。

ISO

  • [International Organization for Standardization]
  • 読み方アイ・エス・オー
  • 日本語訳国際標準化機構

1947 年設立。本部はスイス・ジュネーブ。163 カ国(2012年1月時点)が参加している非政府組織の国際標準機関。電気技術分野の標準を除く、鉱工業、農業、医薬品等の産業に関する国際標準を規格を策定している。日本からは、経済産業省傘下の、「JISC( Japanese Industrial Standards Committee、日本工業標準調査会」が代表として参加している。

ISO

  • [Independent System Operators]
  • 読み方アイ・エス・オー
  • 日本語訳米国の独立系統運用機関

送配電部門の公平な競争を促進させることを目的としている。ISO(国際標準化機構)とは異なることに注意。

ISO 20022

  • [Universal financial industry message scheme]
  • 読み方アイ・エス・オー20022
  • 日本語訳金融業務向け通信メッセージの登録手続に関する国際規格

ISO/TC68(Financial services:金融サービス担当)で制定された、XMLを利用した金融業務向け通信メッセージの登録手続に関する国際規格。

ISO 50001

  • [ISO( International Organization for Standardization)]
  • 読み方アイ・エス・オー50001
  • 日本語訳エネルギー管理システム規格

ISO(国際標準化機構)が2011年6月に発行した「エネルギー管理システム(EnMS:Energy Management System)規格」。エネルギー管理システムによって、エネルギー効率などの改善することを目的として策定された規格。具体的には、エネルギー効率の向上、エネルギーコストの削減、温室効果ガスの排出量削減などの実現を目的としている。

ISP

  • [Inter-System Protocol]
  • 読み方アイ・エス・ピー
  • 日本語訳IEEE P1901で策定された共存方式プロトコル

複数の異なる有線ホームネットワークを相互接続し共存できるようにするためのプロトコル。IEEE P1901[→]で策定された2種類(HomePlug方式[→]とHD-PLC方式[→])のBPL(Broadband over Power Line、高速電力線通信[→])や、ITUのG. hn(home network[→])等を共存させるプロトコル。ISPと同じ共存方式プロトコルが、ITU-T[→]G.9972として勧告化されている。具体的には、IEEE 1901機器にIEEE 1901標準のISPを実装させ、ITU-T G.hn機器にITU-T勧告G.9972を実装させて、相互に通信を可能とし、共存を可能とする。

ITU

  • [International Telecommunication Union]
  • 読み方アイ・ティー・ユー
  • 日本語訳国際電気通信連合

電気通信分野の標準化を行う国際標準機関(本部:ジュネーブ)。193 カ国が加盟(2012 年1 月現在)。ITUでは、標準のことを「勧告」という。電気通信に関する国際標準の策定を行う国際連合傘下の機関である。万国通信連合(1865 年、パリに設立)と国際無線通信連合(1906年、ベルリンに設立)を統合して1932 年にITUが設立された。ITUには、基本的に、(1)ITU-T[→](ITU電気通信標準化部門)、(2)ITU-R[→](ITU無線通信部門)、(3)ITU-D(ITU電気通信開発部)の3つの部門があるが、スマートグリッドの標準化に関しては、ITU-T[→]が中心的な活動を展開している。

ITU-T

  • [ITU-Telecommunication Standarization Sector]
  • 読み方アイ・ティー・ユー-ティー
  • 日本語訳ITUの電気通信標準化部門

主に有線による通信分野の標準策定を担当する部門〔無線通信の標準化は、ITU-R[→]が担当〕。旧名:CCITT(国際電信電話諮問委員会)。ITU-T の下に、標準化(勧告化)作業の手順を決めるための組織としてTSAG(Telecommunication Standardization Advisory Group)がある。実際に標準化作業を担当するのは、(1)SG(Study Group(研究グループ)であり、(2)各SGの下に議題ごとのWP(Working Party、作業グループ)がある 。ITU-Tでは、2010 年2 月、FG Smart(Focus Group on Smart Grid、スマートグリッド特別委員会)を設置。米国のNIST、欧州のETSI、標準化組織のIEC やIEEE等と連携して、標準化を推進。すでに、スマートグリッド向けITU G.hn[→](BB PLC:高速版PLC)や、家庭内の家電機器や電気自動車などのエネルギー管理を行う「ITU G.hnem[→](NB PLC:低速版PLC)」などの規格が策定されている。なお、上述したFG Smart はその役割を終え、2012年1月にITU-T 以外のメンバーも参加できる「JCA SG & HW」〔JCA(Joint Cordination Activity on Smart Grid & Home Networking)(注)〕が設置され、活動が開始されている。

(注)JCA SG & HW:スマートグリッドとホームネットワークに関する共同調整委員会

ITU-T G.hn

  • -
  • 読み方アイ・ティ・ユー・ティ・ジードット・エッチエヌ
  • 日本語訳BB PLC(Broad Band Power Line Communication)規格(高速版PLC)

ITU-Tで2010年6月に承認されたG.hn規格(高速版PLC)。「電力線、屋内電話線、同軸ケーブル」などに対応するホームネットワーク・トランシーバ(送受信機)規格。最大伝送速度1Gbps(使用周波数:2MHz~100MHz)。

<1>3つのプロトコル
G.hn は、次の3つのプロトコル(①~③)で構成されている。

  1. G.9960(全体のアーキテクチャ/トランシーバの物理層仕様)
  2. G.9961(トランシーバのデータリンク層仕様)
  3. G.9972〔G.cx(coexistence)。G.hnと他のPLC仕様(IEEE 1901準拠仕様)を共存させるプロトコル〕

<2> 3つのプロファイル
G.hnには、次の3つのプロファイルがある。

  1. 2~25MHz〔LCP(注)プロファイル:スマートグリッド向けプロファイル〕
  2. 2~50MHz(50MHz プロファイル)
  3. 2~100MHz(100MHz プロファイル)
    (注)LCP:Low Complexity、複雑でない仕様のこと

<3>ホームネットワーク用とスマートグリッド用の2つのプロファイルG.hnは、

  1. 屋内の「電力線、電話線、同軸ケーブル」を対象とするホームネットワーク向けの50MHz プロファイル/100MHz プロファイル
  2. 屋外の「電力線」を使用する、スマートグリッド用AMI向けのLCP プロファイル(25MHz、最大20Mbps)となっており、屋内通信(HAN)にも屋外通信(FAN、アクセス網)にも対応できる規格になっている。正式な規格名は、次のとおり。 “G.9960:Unified high-speed wire-line based home networking transceivers-System architecture and physical layer specification”“G.9961:Unified high-speed wire-line based home networking transceivers-Data link layer specification”“G.9972:Coexistence mechanism for wireline home networking transceivers”

ITU-T G.hnem

  • [Narrow-band OFDM power line communication transceivers]
  • 読み方アイ・ティ・ユー・ティ・ジードット・エッチエヌイーエム
  • 日本語訳NB PLC(Narrow Band Power Line Communication)規格(低速版PLC)

ITU-Tで2011年12月(G.9955)と、2011年11月(G.9956)に承認されたG.hnem規格(低速版PLC)。G.9955 は、G.hnをベースに省電力化した物理プロトコル規格である。具体的には、ナローバンドバンド(狭帯域:9~490kHz)による「電力線」(NB PLC:Narrow Band PLC)向け通信規格で、最大1Mbpsの伝送速度となっている。

< 1> 2つのプロトコルG.hnemは、次の2つのプロトコル(①~②)で構成されている。
① G.9955(トランシーバの物理層仕様:スマートグリッド向けG.hnを基本に省電力化した物理層プロトコル)
② G.9956(トランシーバのデータリンク層仕様)

< 2>電力線によるホームネットワーク用とスマートグリッド用G.hnemには、
① 屋内の電力線を使用したホームネットワークによる電力管理やホーム自動制御、電気自動車の充電ステーション用の仕様
② 屋外のスマートグリッド用AMI 向け仕様があり、屋内用にも屋外用(FAN、アクセス網)にも使用できる。
G.hn のスマートグリッド向けLCP プロファイル(2~25MHz)と、G.hnemのスマートグリッド向けのナローバンド電力線通信仕様(狭帯域:9~490kHz)とは、周波数帯が異なり、相互に干渉しないため共存可能となっている。両者を用途によって使い分けることが可能。

<3>NB-PLC G.hnemの規格名となっている、「Narrow-band OFDM power line communicationtransceivers(NB-PLC)」のNarrow-band(ナローバンド) OFDMとは、使用する周波数の幅が狭い(狭帯域)OFDM[→]方式のPLCという意味で、送受信できる情報が少ない低速のPLC(電力線通信)送受信機規格のこと。
正式な規格名は、次のとおり。
“G.9955:Narrow-band OFDM power line communication transceivers - Physical layer specification”“G.9956: Narrow-band OFDM power line communication transceivers – Data link layer specification”

ITU-R

  • [ITU-Radiocommunication Sector]
  • 読み方アイ・ティー・ユー-アール
  • 日本語訳国際電気通信連合の無線通信部門

国際電気通信連合(ITU[→])の無線通信部門。無線通信に関する国際的規則である無線通信規則(RR:Radio Regulations)の改正、無線通信の技術・運用等の問題の研究、勧告の作成および周波数の割当て・登録等を行っている。具体的には、例えば、3G(第3世代)や4G(第4世代:IMT-Advanced)等の移動通信システムの周波数割り当てなども行う。また、スマートグリッド向けの電力線通信、PLC〔ITU-Rでは、PLT(Power Line Telecommunication)とも呼ばれる〕への周波数割り当てやその課題の検討なども行われている。

クリックすると、その文字から始まるスマートグリッドの用語をすべて表示します。

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