余剰電力を他拠点に融通するオフサイトPPA締結
住友重機械モダン株式会社は、自家消費目的で自社工場に設置した太陽光発電設備で生じた余剰電力を、他拠点に融通し活用するオフサイトPPA(電力購入契約)注1を、コーポレートPPA事業を手掛けるエナリスとその子会社であるエナリス・パワー・マーケティング(EPM)と締結し、その運用を2025年11月1日に開始した(図1)。太陽光発電設備の能力を無駄なく活用するのが目的。エナリスが2025年11月19日に発表した。
図1 住友重機械モダンの富津第一・第二工場におけるオフサイトPPAのスキーム図
融通先使用電力の21%相当を太陽光由来に
プラスチック押出成形装置を製造・販売する住友重機械モダンは、同社富津第一・第二工場の屋根上に設置した太陽光発電設備による電力を工場内で自家消費している。
今回の取り組みでは、同工場において週末などの非稼働時に発生する自家消費しきれない余剰電力を、特定卸供給事業者(アグリゲーター)注2のエナリスと小売電気事業者のエナリス・パワー・マーケティングを通じ、トラッキング付非化石証書といった環境価値とともに横浜本社工場に供給する。これにより、横浜本社工場で使用する電力の21%相当を太陽光発電由来の電力で賄うという。
2024年10月からエナリス・EPMから実質再エネ電力注3の供給を受け、実質再エネ100%化している。富津第一・第二工場の自家消費、および横浜本社工場へのオフサイトPPAで不足する電力については、EPMが実質再エネ100%の電力を引き続き供給し、3拠点すべての実質再エネ100%を継続する。
注1:オフサイトPPA(電力購入契約):オフサイトPPAは、事業者がユーザーの敷地外に再エネ発電設備を設置し、電力を供給する契約。
注2:特定卸供給事業者(アグリゲーター):発電事業者から電力を調達し、卸電力取引所などを介して、小売電気事業者や需要家に対し、電力を供給する事業者。
注3:実質再エネ電力:再生可能エネルギー由来の電力に、トラッキング付非化石証書などの環境価値を組み合わせることで、実質的に再生可能エネルギー100%として扱われる電力。