世界の太陽光発電の累積導入量:500GWを突破
次に、世界と日本の太陽光発電の導入状況とその推移を見てみよう。
〔1〕トップは中国、日本は3位
図2は、IEA(国際エネルギー機関)が発表した世界の太陽光発電の導入状況と累積導入量の推移である(IEA PVPS注10レポート、2019年4月、DCベース。後述の表2参照)。これによると2018年の年間導入量は、100GW(1億kW)に達し、累積導入量は500GW(0.5TW:5億kW)を突破した。
図2 世界の太陽光発電の導入状況と累積導入量の推移(IEA PVPSレポート:2019年4月)
IEA PVPS:IEA Photovoltaic Power System、IEAの太陽光発電システムのレポート
IEA:International Energy Agency、国際エネルギー機関(1974年OECD内に設立)
出所 太陽光発電協会(JPEA)「第36回太陽光シンポジウム」、2019年11月6日~7日〔2019 Snapshot of Global PV Markets(IEA PVPS報告書から引用)〕(日本語版)https://www.nedo.go.jp/content/100785821.pdf
トップを走る中国の導入量は、前年の53GWから45GWへと減少したが、中国以外の米国やインドなど他国の導入量が前年の48.6GWから54.9GWまで増加したため、中国の減少分をカバーした。また、2018年の上位10カ国は、図3に示すように、いずれも1GWを大きく超える導入となった。なお、図3下段に示すように、欧州連合(EU)の2018年の年間導入量は世界第4位、累積導入量では世界第2位となっている。
図3 世界における2018年の太陽光発電の年間導入量・および累積導入量のトップ10カ国〔単位:GW(DCベース)〕
数値は四捨五入による
* 欧州連合(EU)の、2018年の年間導入量は世界第4位、累積導入量では世界第2位となる
出所 https://www.nedo.go.jp/content/100785821.pdf(原典)http://www.iea-pvps.org/fileadmin/dam/public/report/statistics/IEA-PVPS_T1_35_Snapshot2019-Report.pdf
図4に、日本の太陽光発電の累積導入量(2018年年度末:約50GW、ACベース)の推移〔住宅用(10kW未満)+産業用(10kW以上)の合計推移〕を示す。
図4 日本の太陽光発電の導入状況:累積導入量(ACベース)
※10kW未満:住宅用太陽光発電(FIT調達期間10年)、10kW以上:事業用太陽光発電(FIT調達期間20年)
※2012年のFIT(再エネの固定価格買取制度)開始後、太陽光発電の導入量は急速に伸びた。
http://www.jpea.gr.jp/document/seminar/pdf/masukawa.pdf
出所 太陽光発電協会(JPEA)「第36回太陽光シンポジウム」、2019年11月6日~7日
▼ 注10
IEA PVPS: Photovoltaic Power Systems Programme、国際エネルギー機関・太陽光発電システム研究協力プログラム。IEAはInternational Energy Agency(国際エネルギー機関)の略。