ペットボトル残渣もリサイクルに活用、アサヒ飲料と岐阜市が事業化
メカニカル・ケミカルを組み合わせた水平リサイクル事業を開始2026年1月19日 (月曜) 13:02
使用済み飲料用ペットボトルを水平リサイクル
アサヒ飲料株式会社(以下、アサヒ飲料)と岐阜県岐阜市は、使用済みの飲料用ペットボトルを新たなペットボトルへと再生する水平リサイクル事業を開始する。物理的な再生法と化学的な再生法を組み合わせ、従来の手法では困難だったリサイクルの工程で発生する残渣を再資源化するという。同事業に向け、両者は「ペットボトルの水平リサイクルの実施に関する協定書」を2026年1月13日に締結した。同日に発表した。
残余物を活用しリサイクル効率を向上
両者が開始する「ボトルtoボトル」事業は、使用済みペットボトルを岐阜市の家庭から回収し、「メカニカルリサイクル(物理的再生法)注1」と「ケミカルリサイクル(化学的再生法)注2」という2つの手法を組み合わせて再生するもの。メカニカルリサイクルは、回収したペットボトルを高温で洗浄・処理して再生樹脂を得る手法で、大規模な化学分解設備を必要としないためコスト面で優位性がある。しかし、リサイクル工程で残渣が発生し、従来、同工程の5~10%を占める残余物はペットボトル以外のものに転用していた。
アサヒ飲料と岐阜市は、この残余物を分子レベルにまで分解して不純物を取り除くケミカルリサイクルの工程を加えることで、ペットボトル原料へと再生する。これにより、メカニカルリサイクル単独の場合と比べ、リサイクル時に発生する残渣を少なくし、リサイクル率を向上するという。さらに、石油由来の新規素材を用いてペットボトルを製造する場合と比較し、製造工程におけるCO2排出量を抑制するとしている。
リサイクラーには、汚れの多いペットボトルもリサイクルできる技術を持つ事業者を指定した。これにより、市内のリサイクル率を高めると同時に、地域社会における持続可能な資源循環型社会の構築を進める。
注1:メカニカルリサイクル(物理的再生法):使用済みプラスチックを物理的な処理で化学構造を変えずに再利用するリサイクル方法。
注2:ケミカルリサイクル(化学的再生法):用済みプラスチックなどの廃棄物を化学的に分解し、化学原料に戻して再利用するリサイクル方法。
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