NTTファシリティーズは2017年10月24日、福島県相馬郡飯舘村に建設中だった大規模太陽光発電所(メガソーラー)「F飯舘太陽光発電所」が完成し、運転を開始したと発表した。設計、調達、施工(EPC:Engineering、Procurement、Construction)はNTTファシリティーズ自身が統括し、電気工事を日比谷総合設備に、土木建築工事を共立建設に発注した。完成後の運営もNTTファシリティーズが担当する。NTTファシリティーズにとって国内79カ所目のメガソーラーであり、同社によるメガソーラーの中では東北で最大規模のものになる。
図 「F飯舘太陽光発電所」の全景
出所 NTTファシリティーズ
F飯舘太陽光発電所の所在地は福島県相馬郡飯舘村松塚字中迫(いいだてむらまつずかあざなかざく)。飯舘村が所有する土地を賃借して太陽光発電所を建設し、発電事業を展開する。元々は福島第一原子力発電所の事故の被災地で、2017年3月まで居住制限避区域だった土地だ。敷地面積は約31.2ha(31万2000m2)。ここに、中国Yingli Gleen Energy社の太陽光発電モジュールを約7万6600枚並べた。パワーコンディショナーはドイツSMA Solar Technology社の製品を採用した。
発電所の合計最大出力は約23.37MW(2万3371kW)。NTTファシリティーズは、年間発電量を約23.9GWh(約2390万kWh)と見込んでいる。設備利用率を計算するとおよそ11.7%。一般世帯の年間電力消費量に換算すると約6600世帯分に当たる。
発電した電力は再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を利用して全量を東北電力に売電する。売電単価は1kWh当たり32円(税別)。今回のメガソーラー事業には資源エネルギー庁の「再生可能エネルギー発電設備等導入促進復興支援補助金」を利用しており、発電事業の収益の一部を被災地の復興支援に充てる。
NTTファシリティーズは現在、2017年中の運転開始を目指して福島県南相馬市小高区に北芝電機と共同で「南相馬川房発電・メガソーラー発電所」(出力およそ14.26MW=1万4256kW)の建設を進めている。さらに、和歌山県岩出市では「F岩出太陽光発電所」(出力およそ約8.83MW=8825.6kW)を建設中だ。
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NTTファシリティーズ