Waymoは2018年3月27日(アメリカ西海岸時間)、イギリスJaguar Land Roverとの提携を発表した。同社のSUV型電気自動車(EV)「Jaguar I-PACE」にWaymoが開発した自動運転機能を組み込んだ車両を導入する。Waymoが自動運転車のベース車両としてEVを導入するのは、これが初めてだ。
図 Waymoの自動運転機能を組み込んだ「Jaguar I-PACE」
出所 Waymo
Jaguar I-PACEは、蓄電容量90kWhの大きめのリチウムイオン蓄電池を搭載しており、満充電状態からおよそ480km走行できる。Waymoはこの点を「1日中走り回ることができる」と評価している。
Waymoはこの車両で無人タクシーサービスを始める予定だ。そのために、今後2年で自動運転機能を組み込んだJaguar I-PACEを最大2万台導入する。2018年末に自動運転機能を組み込んだJaguar I-PACEの試験走行を開始し、2020年には無人タクシーサービス向けに投入する。Waymoは、無人タクシーサービスを2018年の後半に開始する予定を立てているが、当面はこれまで使用してきたFiat Chrysler Automobilesの「Chrysler Pacifica Hybrid」を基にした車両を使用すると考えられる。
Waymoは「これは始まりに過ぎない」としており、自動運転車を利用した将来のサービスは、利用者が望む用途に合わせて設計しなければならないとしている。例として、車内で事務作業をしながら移動できる車両や、友人と夕食を楽しみながら移動できる車両、仮眠を取りながら移動できる車両などを挙げている。Jaguar Land Roverは、ニューヨーク市マンハッタンのJacob K. Javits Convention Centerで3月30日から開催予定の「ニューヨーク国際オートショー」に、Waymoの自動運転機能を組み込んだJaguar I-PACEを出展する予定だ。