航空便をCO2排出量で選ぶ新サービス、日本通運が開始
排出量を最大40%削減、企業のScope3開示義務化に対応2026年2月10日 (火曜) 16:20
CO2排出量を基準に航空便を選択可能に
日本通運株式会社(以下、日本通運)は、CO2排出量を基準にして航空輸送のフライトを選べるフォワーディングサービス注1「NX‑GREEN FORWARDING ~AIR~」を2026年2月2日に開始した(図1)。CO2排出量を削減し、Scope3削減にも利用できるという。2026年2月9日に発表した。
図1 「NX‑GREEN FORWARDING ~AIR~」では、CO2排出量の異なる複数のフライトプランを提示する
最大40%削減を試算、欧州3路線から順次拡大へ
NX‑GREEN FORWARDINGは、CO2排出量の異なるEco‑Lite、Eco、Standardという3つのフライトプランを見積もり段階で提示する。CO2排出量は、同社のCO2排出量計算ツール「NX-GREEN Calculator」を活用し、国際的な枠組みである「GLECフレームワーク注2」に準拠して算定する。
現在、対象とするルートは、発着地が成田で、仕向け地がアムステルダムあるいはフランクフルト、パリという3つ。今後、発着地、仕向け地ともに拡大する予定だという。
経由便や機材の組み合わせ方により、最大で月間約40%のCO2排出量の削減が可能であると試算する。また、同サービスでの輸送実績はScope3の排出量低減に寄与するとともに、SBTなどの目標達成に向けた施策として活用可能だとする。
日本通運の親会社であるNIPPON EXPRESSホールディングス株式会社は、気候変動への対応を重要課題の1つに位置付けており、SAF(持続可能な航空燃料)やモーダルコンビネーションなどの環境配慮型商品やサービスの拡充を進めている。その一環として、従来のリードタイムを選定基準としたサービスに加え、今回、物流業界の脱炭素化つながるNX‑GREEN FORWARDINGを開発した。
日本通運によると、近年、サプライチェーン全体での温室効果ガス排出量(Scope3)の開示要求が高まっている。日本でも、早ければ2027年3月期決算からプライム市場上場企業の一部を対象に有価証券報告書での開示が段階的に義務化されるなど、企業にとって喫緊の課題になっている。
注1:フォワーディングサービス:国際輸送を仲介するサービス。
注2:GLECフレームワーク:Global Logistics Emissions Council(世界物流排出量評議会)が定めた、物流における温室効果ガス排出量の算定・報告に関する国際的な枠組み。



