表 「送配電網協議会」の設立と「需給調整市場」の開設
出所 https://www.fepc.or.jp/about_us/pr/pdf/kaiken_s2_20200313.pdf
再エネの主力電源化・カーボンニュートラル時代を背景に、2021年4月1日から、新たに「送配電網協議会」(TDGC:Transmission & Distribution Grid Council)が設立注1され、活動を開始する(会長:関西電力送配電社長 土井 義宏 氏)。2020年4月1日に、電力システム改革の第3弾「送配電部門の法的分離」が実施され、沖縄電力を除く9社注2の一般送配電事業者が誕生したが、同事業者の中立性および透明性をさらに高めるため、電気事業連合会(以下、電事連)から独立する形で発足する(表参照)注3。
TDGCは、全国的に電力供給エリアをまたいだ電力供給に関する設備や運用について効率性を目指す。同時に、非常災害時の連携も含めた一般送配電事業者間との協調を促進しながら、電力広域的運営推進機関などと連携し、レジリエンスの高い電力ネットワークを推進する。
さらに、2021年4月1日から取引をスタートする「需給調整市場」の開設に向けて、一般送配電事業者9社は「電力需給調整力取引所」を共同で設立。同取引所は需給調整市場を運営する組織として、2021年4月から業務を開始する。なお、TDGCの需給調整市場運営部では、市場運営者からの委託を受けて、取引所の設立後も、引き続き需給調整市場に参加する顧客からの申込受付や問い合わせへの対応、情報公表などの受付窓口業務を実施する。需給調整市場の取引開始に伴い、取引実績などの情報についてもホームページで公表していく。
注1 https://www.tdgc.jp/information/docs/210317_press1.pdf
注2 沖縄電力を除く9社:北海道電力ネットワーク、東北電力ネットワーク、東京電力パワーグリッド、中部電力パワーグリッド、北陸電力送配電、関西電力送配電、中国電力ネットワーク、四国電力送配電および九州電力送配電。