インド発の合成・バイオ燃料を調達へ、出光興産が農薬大手UPLと連携
2026年3月16日 (月曜) 16:30
合成・バイオ燃料の調達へインドUPLと検討開始
出光興産株式会社(以下、出光興産)は2026年3月16日、農薬メーカーであるインドのUPL Ltd.(以下、UPL社)と、合成燃料やバイオ燃料の調達、および事業開発に向けた共同検討を開始したと発表した。UPL社がインドで展開するトウモロコシ事業の基盤を活用し、e-メタノールやe-SAF(持続可能な航空燃料)といった次世代燃料のサプライチェーン構築を推進した考えだ。
図1 出光興産とUPL社による共同検討のイメージ
出所 出光興産株式会社 ニュースリリース 2026年3月16日、「農薬の大手グローバルメーカーUPL社と合成燃料・バイオ燃料に関する共同検討を開始」
インドの原料供給力と出光の知見を融合
UPL社は、化学品や種子事業を世界展開する一方で、脱炭素燃料の事業開発を積極的に推進している。特に種子事業は、インドのトウモロコシ市場で高いシェアを保持しており、この強みを生かしてトウモロコシを原料としたバイオエタノールの製造に取り組んでいる。
また、製造過程で排出されるCO2や、大気中などから回収したCO2を原料とするe-メタノールやe-SAF(注1)といった合成燃料(注2)の製造プラント開発も計画中だ。
出光興産は、SAF(持続可能な航空燃料)や合成燃料をはじめとする次世代燃料の導入・普及と、サプライチェーンの構築を重点戦略に掲げている。
今回の提携により、両社は、UPL社がインド国内で計画しているe-メタノール、e-SAF、バイオエタノールのほか、HEFA(注3)やATJ(注4)プロセスによるSAF、Power-to-X(注5)燃料の調達およびプロジェクト開発について、共同で検討を進める。出光興産は、国内外の液体燃料の脱炭素化と合成燃料の社会実装を進める方針だ。
注1:e-SAF:合成燃料の一種で、航空機用の持続可能な代替燃料(Sustainable Aviation Fuel)のこと。
注2:合成燃料:再生可能エネルギー由来の電力で水を電気分解して得たグリーン水素と、回収したCO2を合成して製造される燃料。
注3:HEFA(Hydroprocessed Esters and Fatty Acids):植物油などを水素化処理してSAFを製造する技術。国際規格ASTM D7566 Annex2として認証されている。
注4:ATJ(Alcohol to Jet):エタノールからSAFを製造する技術。国際規格ASTM D7566 Annex5として認証されている。
注5:Power-to-X(P2X):再生可能エネルギーによって得られた電力を用いて生成された水素等から、燃料や化学原料など異なる形態のエネルギー(X)を製造する技術の総称。
参考サイト
出光興産株式会社 ニュースリリース 2026年3月16日、「農薬の大手グローバルメーカーUPL社と合成燃料・バイオ燃料に関する共同検討を開始」



