高機能バイオプラの国際サプライチェーン構築、ソニーら14社が連携

バージンプラ削減とGHG排出量の実測可能

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2026年2月9日 (月曜) 16:50

高機能製品向けリニューアブルプラスチックのサプライチェーン構築

 ソニー株式会社(以下、ソニー)や三菱商事株式会社(以下、三菱商事)をはじめとする5カ国・地域の企業14社は、オーディオ・ビジュアル製品などの高機能製品に使用可能なリニューアブルプラスチック注1を製造するグローバルサプライチェーンを共同で構築した。オーディオ・ビジュアル製品のサプライチェーン全体を可視化し、量産規模で原材料をバイオマス原料に転換するのは世界初だという。これにより、化石資源由来のバージンプラスチック削減と温室効果ガス(GHG)排出量の把握につなげるという。2026年2月6日に発表した。

図1 ソニーらが構築したリニューアブルプラスチックのグローバルサプライチェーン全体像 

出所 ソニー株式会社 ニュースリリース 2026年2月6日、「世界初 ソニーの高機能製品向けに、バイオマス原料を用いたリニューアブルプラスチックのグローバルサプライチェーンを構築」

高機能製品用途に対応するリニューアブルプラスチックを製造可能に

 オーディオ・ビジュアル製品などの高機能製品は複数のプラスチックを使用し、そのサプライチェーンは複雑である。そのため、原料から製品化に至るまでの全工程を可視化し、一元管理することは困難だった。

 また、こうした製品の部品には高い難燃性や光学特性が要求されるため、従来のマテリアルリサイクル注2で製造した再生プラスチックに置き換えることが難しく、化石資源由来のバージンプラスチックに頼らざるを得ないという課題があった。

 こうした課題に対し、ソニーと三菱商事が立ち上げた共同プロジェクト「Creating NEW from reNEWable materials」のもと、国内外の化学・素材メーカーら計14社が協力した。

 今回の取り組みでは、リニューアブル原料と従来の石油由来品を混合して使用し、その使用量を厳格に管理・割り当てる「マスバランス方式注3」を採用した。

 具体的には、フィンランドのNeste Corporationが製造するリニューアブルナフサを出発点とし、出光興産株式会社(以下、出光興産)やENEOS株式会社、三井化学株式会社、東レ株式会社など各社が、リニューアブルスチレンモノマーやパラキシレン、PET樹脂、難燃剤などの中間原料および樹脂を順次製造する。最終的にソニーがこれらを製品のデザインや製造に活用する流れとなる。

 これにより、従来と同等の品質を持つリニューアブルプラスチックを製造できるようになったとする。今後、同サプライチェーンで製造したリニューアブルプラスチック素材をグローバル展開する自社製品へ順次採用していく予定である。

 また、サプライチェーン全体を可視化したことにより、参画する各社は検証可能な方法でGHG排出量の把握が可能になったという。ソニーは各社のGHG排出量をもとに、カーボンフットプリントの削減を進める。

 今後、ソニー、三菱商事、サプライチェーン各社は、高機能製品向けのリニューアブルプラスチックの導入を継続して進める。


注1:リニューアブルプラスチック:再生可能資源(バイオマスなど)を原料として製造されたプラスチック。 
注2:マテリアルリサイクル:廃棄物を製品の原料として再利用するリサイクル手法。 
注3:マスバランス方式:原料から製品への加工・流通工程において、ある特性を持った原料(例:バイオマス由来原料)がそうでない原料(例:化石燃料由来原料)と混合される場合に、その特性を持つ原料の投入量に応じて、製品の一部にその特性を割り当てる管理手法。

参考サイト

ソニー株式会社 ニュースリリース 2026年2月6日、「世界初 ソニーの高機能製品向けに、バイオマス原料を用いたリニューアブルプラスチックのグローバルサプライチェーンを構築」

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