アメリカのバイオジェット燃料製造会社であるFulcrum BioEnergyは2018年12月13日(アメリカ太平洋標準時)、同社としては2件目の燃料製造プラントを建設すると発表した。Fulcrum BioEnergyは2018年9月に、日本航空、丸紅、海外交通・都市開発事業支援機構の3社から出資を受けており(参考記事)、同社初のプラントをネバダ州リノ市に建設している。2018年12月の時点で、このプラントは2020年に稼働開始の予定となっている。
図 Fulcrum BioEnergyがネバダ州リノ市に建設中のプラントのイメージ
出所 Fulcrum BioEnergy
新たなプラントはインディアナ州北東部、ミシガン湖畔に位置するゲイリー市に建設する。建設工事は2020年に開始予定で、18~24カ月で完成するとしている。稼働開始後は、イリノイ州シカゴ市とその郊外(シカゴ都市圏)で発生する一般ゴミを処理する。ゴミ処理能力は年間でおよそ70万トン。このゴミを処理して、年間およそ3300万ガロン(約1億2500万リットル)のバイオ燃料を製造する。
ネバダ州リノ市に建設中のプラントが、年間17万5000トンの一般廃棄物を処理し、1050万ガロン(約3975リットル)の燃料を製造するので、新プラントは3倍以上の燃料製造能力を備えることになる。ちなみに、同社が製造する燃料は化石燃料と比較してCO2排出量が80%以上少ないという。
ネバダ州リノ市に建設中のプラントが稼働を始めると、同社にとって初めて商業規模で燃料を製造するプラントとなる。ゲイリー市のプラントが稼働を始めたら、製造能力が大幅に向上し、バイオジェット燃料の流通量も増加すると考えられる。