三菱ふそうトラック・バスは2019年2月12日、エスラインの子会社であるエスラインギフとエスライン各務原に、電気トラック(EVトラック)「eCanter」を納車したと発表した。導入台数はエスラインギフが4台、エスライン各務原が1台の合計5台。早速、集配業務やルート配送用車両として運用を始めている。エスラインは2018年11月、「eCanter」を導入する意向を明らかにしていた(参考記事)。
図 エスラインに納車した「eCanter」
出所 三菱ふそうトラック・バス
今回、三菱ふそうトラック・バスが納車した「eCanter」の主な仕様は以下の通り。車両総重量は7.5トンで、準中型免許に対応する。車幅は2000mm、ホイールベースは3400mm。最高80km/hでリミッターがかかり、斜度20%までの坂を上れる。
電源は、蓄電容量が13.8kWhのリチウムイオン蓄電池パックを6基搭載する。合計蓄電容量は82.8kWhとなり、航続距離は日本国内の中・大型車向け燃費試験モードである「JE05モード」で約120km。充電時間は普通充電で約10時間。
エスラインは業務用車両として、環境への影響が少ないの車両の導入を進めている。これまでもCNG(Compressed Natural Gas:圧縮天然ガス)を燃料とする大型車両や、ハイブリッドの大型車、エンジンの排ガスのうち窒素酸化物(Nox)の排出量を低減させる尿素システムを搭載した車両などを導入してきた。eCanterについてが、CO2を排出しないという点だけでなく、ディーゼルエンジン車と比べて振動が少なく、運転手にかかる身体的負担を抑えることができ、労働環境の改善につながる点も高く評価している。