太陽光パネルの販売から再資源化にまで一貫対応、エディオン

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2026年5月15日 (金曜) 10:39

太陽光パネルの販売から再資源化までに一貫対応

 家電量販店を展開する株式会社エディオン(以下、エディオン)は、太陽光パネルのリサイクル工場をグループ会社である株式会社イー・アール・ジャパン(以下、ERジャパン)の本社工場敷地内(広島県福山市)に新設し、2026年5月13日に稼働を開始した。これにより、太陽光パネルの販売から再資源化までを自社グループ内で完結する体制を構築した。同日に発表した。

図1 PVリサイクル工場(マテリアル2号棟)の外観

出所 株式会社エディオン プレスリリース 2026年5月13日、「太陽光パネルの『販売から再資源化』までの一貫体制を確立」

リサイクルにハンマー方式や色彩選別などの最新技術

 エディオンは、2008年から太陽光発電システム販売事業を開始し、販売・物流・リサイクルのネットワークを構築してきた。今回新設した「PVリサイクル工場(マテリアル2号棟)」には、「PVリサイクルハンマー」と「デジタル色彩選別機」という2つの最新設備を導入した。

 PVリサイクルハンマーは、物理的な衝撃で分離する「ハンマー方式」で、廃棄太陽光パネルを粉砕・剥離する技術である。これにより、種々のパネル形状・状態に対応する。従来の「刃物(ブレード)」で剥離する方式では、災害などで破損・変形したパネルの処理が困難であった。

 デジタル色彩選別機は、光学センサーでガラスの色調を判別し、粉砕後に混ざり合った素材から、不純物を自動で除去する技術である。太陽光パネルの総重量のうち約6割を占めるガラス部材を、不純物の混入を抑えた「ガラスカレット注1」として回収できるようにする。回収したガラスカレットは、提携先を通じて建材用のグラスウール(断熱材)や土木用資材などの製品に再生される。

 今回の稼働を受け、エディオングループは、太陽光パネルの販売・施工から、回収、同工場での再資源化までを一気通貫で対応する体制を構築した。具体的には、エディオンによる交換・撤去工事で発生した廃太陽光パネルを、適正なフローに基づきERジャパンが引き受ける。窓口はエディオンの各店舗と物流拠点である。太陽光パネルの撤去工事は同社指定エリアに限定している。また、他社が販売・施工した製品の相談にも対応する。

 エディオンによると、太陽光パネルは、2012年の「固定価格買取制度(FIT)注2」導入を契機に普及した。その多くは、2030年代半ば以降に製品寿命を迎え、年間約50万トンに及ぶ大量廃棄が発生すると予測されている。現状は、高度なリサイクル施設が不足しており、廃棄パネルの多くが埋め立て処分されている。


注1:ガラスカレット:使用済みのガラスを細かく粉砕し、再びガラス製品などの原料として利用できるように加工した再生資源のこと。
注2:固定価格買取制度(FIT):再生可能エネルギーを用いて発電された電気を、国が定める一定の価格で電力会社が買い取ることを義務付けた制度。

参考サイト

株式会社エディオン プレスリリース 2026年5月13日、「太陽光パネルの『販売から再資源化』までの一貫体制を確立」

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