国内で初めてシステム開発のGHG排出量を実務に基づいて算定、NTTデータとリクルート

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2026年4月24日 (金曜) 16:19

システム開発のGHG排出量を業務プロセスに基づいて算定

 株式会社NTTデータグループと株式会社NTTデータ(以下、NTTデータグループ)、株式会社リクルート(以下、リクルート)の3社は、国内で初めてシステム開発の温室効果ガス(GHG)排出量を実際の業務に基づいて算定し、第三者保証を取得した(図1)。より実態に近い数値の把握が可能になったことで、従来の取引金額に排出係数を乗じる概算手法と比較し、算定した排出量が約95%少なくなったという。2026年4月24日に発表した。

図1 業務プロセスごとの排出量

出所 株式会社NTTデータグループ 2026年3月31日、「株式会社リクルート様SES契約カーボンフットプリント算定報告書」
 

実稼働データに基づき排出量を積み上げ方式で算定

 今回の取り組みでは、システムエンジニアリングサービス契約(以下、SES契約)におけるカーボンフットプリント(CFP)を、業務プロセスごとの活動量データに基づき精緻に算定した。

 具体的には、委託元・委託先双方がプロジェクト別の稼働実績から特定した一次情報を活用した。開発作業におけるPCなどのデバイス消費電力に加え、オフィス環境の空調・照明、通信負荷などのデータを積み上げた。NTTデータグループが策定に関わっている、特定非営利活動法人日本環境倶楽部「ソフトウェアに関するカーボンフットプリントの製品別算定ルール」を参照した。

 この算定結果と算定プロセスは、第三者保証機関による保証を取得した。SES契約におけるCFPの精緻算定は国内初の事例という。併せて、算定報告書を公開した。これらにより、データの透明性・信頼性を担保したとする。

 委託元・委託先双方の取り組みが排出量に反映される設計にすることで、委託先の意識を向上させ、より実効性の高い削減施策を可能にするとしている。

 今後、3社は今回の知見をもとに、IT関連サービスにおける排出量算定の高度化と標準化を進め、海外へも展開するほか、SES契約以外のITサービス領域への適用拡大も視野に入れている。

 NTTデータグループによると、IT業界では、長らくデファクトスタンダードとなるGHGの算定手法が確立されていなかった。従来の「総排出量配分方式」注1や金額ベースの算定では、製品選定や効率化などの努力が反映されにくいという課題があった。


注1:総排出量配分方式:企業の総排出量を、売上高や稼働時間などの配分基準を用いて各製品やサービスに割り当てる算定手法。

参考サイト

株式会社NTTデータグループ ニュース 2026年4月24日、「システムエンジニアリングサービス契約のカーボンフットプリントを精緻に算定し第三者保証を取得」

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