ペロブスカイト製造装置の量産化へ、経産省が三星ダイヤモンド支援

29年にR2R向けレーザー加工装置の量産開始

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2026年2月10日 (火曜) 10:19

ペロブスカイト向けレーザー加工装置量産化を支援

 経済産業省は、ペロブスカイト太陽電池(PSC)の国内供給網構築に向け、装置メーカーの三星ダイヤモンド工業株式会社(以下、三星ダイヤモンド)を支援する(写真1)。同社レーザー加工装置の量産化を補助し、2029年度中の量産開始を目指す(写真1)。2026年2月6日に発表した。

写真1 三星ダイヤモンドは、ロール・トゥ・ロール向けのレーザー加工装置を製造している


出所 三星ダイヤモンド工業株式会社 お知らせ 2026年2月6日、「経済産業省「GXサプライチェーン構築支援事業」に採択されました」

独自技術で大型基材の発電効率と歩留まりを維持

 今回、経済産業省は、「GXサプライチェーン構築支援事業(令和7年度 脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金)」注1で、三星ダイヤモンドの「ペロブスカイト太陽電池量産向け加工装置の製造、出荷体制の確立」事業を採択した。補助額は最大で3億4000万円。

 三星ダイヤモンドは、同事業を通じ、2029年度中に年間出力500MW分相当のパネル生産を支えるレーザー加工装置の量産・供給体制を構築する。また、加工装置のタクトタイムの改善を進め、PSCの量産化につなげるとする。
 
 同社は、ガラスなどの硬くて脆い材料を分断・加工するための装置を製造する。2007年からは、薄膜太陽電池の製造プロセス開発に携わってきた。そこで蓄積したノウハウを応用し、フィルム(基材)をロール状にしてPSCを製造するロール・トゥ・ロール(R2R)方式向けのレーザー加工技術を開発した。

 同技術は、従来技術と比較してタクトタイムが短いとする。また、大型の基材でも加工時のダメージを最小限に抑えることができ、発電効率を維持しながら高い歩留まりを確保するという。

 三星ダイヤモンドによると、PSCは研究段階からギガワット級の量産へ移行するためには、基材の面積を拡大し、なおかつ、その回路を高速かつ精密に形成(パターニング)する必要がある。しかし、従来技術では生産性や歩留まりの維持が難しかった。


注1:GXサプライチェーン構築支援事業:ペロブスカイト太陽電池をはじめ、浮体式洋上風力発電設備や燃料電池などのGX分野における国内製造サプライチェーンの構築を支援する事業。

参考サイト

GXサプライチェーン構築支援事業2025 2026年2月6日、「令和7年度 脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金(GXサプライチェーン構築支援事業) 事業Ⅳ(ペロブスカイト太陽電池)の採択事業者一覧」
三星ダイヤモンド工業株式会社 お知らせ 2026年2月6日、「経済産業省「GXサプライチェーン構築支援事業」に採択されました」

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