愛知県がアイシン製ペロブスカイトの実証、名鉄駅など9カ所に設置
2026年3月31日 (火曜) 8:00
ペロブスカイト太陽電池を県内9カ所に設置し実証
愛知県は、株式会社アイシン(以下、アイシン)製のペロブスカイト太陽電池を県内9カ所に設置し、実証実験を2026年7月頃に開始する。駅の屋根や高速道路の壁面といった従来のシリコン型では設置困難だった場所を活用し、早期の社会実装に向けたモデルケースの確立を目指す。
図1 プロジェクトの全体概要
出所 愛知県 地球温暖化対策課 、「ペロブスカイト太陽電池実証フィールドを選定しました」
壁面や駅ホーム、既存インフラを「発電所」に
愛知県は2050年のカーボンニュートラル実現に向け、県内の再生可能エネルギー導入量を2030年度までに2021年度比1.7倍の580万kWに引き上げる目標を掲げている。だが、都市部では重量のあるシリコン型パネルを設置できる適地が限られるのが実情だ。こうした課題の解決策として、軽量で柔軟性が高く、設置場所を選ばないペロブスカイト太陽電池の活用に期待がかかる。
今回の事業では、県や市町村の公共施設、民間施設などの9カ所に、アイシン製ペロブスカイト太陽電池を実証導入する。1施設あたり1kW程度の規模を設置し、発電量、発電効率、経年変化などを検証する。2026年7月頃から2027年2月頃までに各所で順次開始し、実施期間は2~3年程度を予定している。
今回、導入場所となる主な施設と設置箇所は次の通り。
・みなとアクルス(東邦ガス株式会社):エネルギーセンターの壁
・トーエネック 教育センター(株式会社トーエネック):構造物の曲面屋根等
・名古屋高速道路 吹上西料金所(名古屋高速道路公社):料金所の壁
・日東工業 瀬戸工場(日東工業株式会社):受電設備の天板・扉面
・知多半島道路 大府PA下り(前田建設工業株式会社):道路の遮音壁
・名古屋鉄道 神宮前駅(名鉄EIエンジニア株式会社):鉄道ホームの屋根
・ウィングアリーナ刈谷(刈谷市):体育施設の屋根
・鞍ケ池公園(豊田市):公園施設の屋上柵
・城山保育園(みよし市):倉庫の木質壁
アイシンが電池供給と普及検討を担い、中部電力ミライズ株式会社(以下、中部電力ミライズ)が導入ポテンシャルの推計を実施。関西電力株式会社(以下、関西電力)はPPA(電力販売契約)注1を用いたビジネスモデルを検討する。
今後、愛知県はこれらの検証を通じ、ペロブスカイト太陽電池活用のモデルケースを確立し、普及拡大を進める。
注1:PPA:Power Purchase Agreement。事業者が第三者の敷地や屋根に太陽光発電設備を設置し、発電した電力をその施設の利用者に販売するビジネスモデル。
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