NGN時代のDOCSIS 3.0とケーブル(CATV)戦略(1) =シスコケーブルソリューションセミナー2008=

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2008年4月23日 0:00

NGN時代における「シスコケーブルソリューションセミナー2008」が、シスコシステムズ合同会社の六本木オフィス(東京都・港区)にて、2008年3月25日に開催された。同セミナーは、NGN時代にシスコシステムズがケーブル(CATV)事業者向けに行ったセミナーで、CATVの次世代高速データ通信規格「DOCSIS 3.0」の技術詳細およびロードマップやCATVを取り巻くネットワーク環境の現況が説明された。ここでは、NGN時代のDOCSIS 3.0(第1回)とCATV業界の課題(第2回)を、2回に分けてレポートする。
第1回目の今回は、NGNをはじめとしたCATVと取り巻くネットワーク環境の現況とDOCSIS 3.0についての講演を掲載する。

NGN時代のDOCSIS 3.0とケーブル(CATV)戦略(1) =シスコケーブルソリューションセミナー2008開催=

≪1≫協業による「IP NGN」ネットワークの高付加価値化を目指す

堤浩幸氏(シスコシステムズ合同会社 マネージングディレクター)
堤浩幸氏
(シスコシステムズ合同会社
マネージングディレクター)

まず、シスコシステムズ合同会社のマネージングディレクター堤浩幸氏が挨拶に立った。

堤氏は、シスコシステムズのNGN戦略「IP NGN」に触れ、「当社は、NGNで、ヒューマンネットワークを目指している。これは、単にインフラだけでなく、サービスやアプリケーションなどによって、人と人とをつなぐインフラを提供するということだ。そして、それを実現するのは"IP"だということから、当社では"NGN"を"IP NGN"と呼んでいる。新しい体験を支えるプラットフォームであるNGNによって、ネットワークに関する新しい事業を創造していきたい」と語った。

まず、図1を示して、シスコシステムズのソリューションがネットワーク・レイヤから、サービス・レイヤ、アプリケーション・レイヤと幅広くサーポートしており、ケーブル(CATV)事業者向けの製品も、さまざまなサービスに対応したものがあることを示した。

 

図1 シスコのケーブル製品のポートフォリオ(クリックで拡大)

そして図2を示し、「これまで、サービスは、通信、データ送信、放送の3つを提供する『トリプルプレイ』、そしてそれに移動通信を加えた『クワッドプレイ』と発展してきた。通信事業者やコンテンツプロバイダなど、いろいろのサービスやセグメントが統合されるNGNではさらに、何でもできる『エニープレイ』が実現する。そのエニープレイのキーとなるのがケーブル事業者である。それはケーブル事業者が、単にネットワークのインフラの提供ではなく、映像を中心としたコンテンツの提供に、高い経験値を持っているためだ」と語った。

図2 シスコのIP NGNのビジョンとコラボレーション(クリックで拡大)

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