[新動向]

中部電力が「電柱×ICT機器×LPWA」で新IoTサービスの実証実験を開始!

2017/06/14
(水)
威能 契 インプレスSmartGridニューズレター編集部

中部電力は、これまで中部エリア内に保有する電柱などにICT機器を設置し、同社の業務の高度化や、電柱のIoT化による新たなサービスの開発について検討を行ってきたが、2017年5月9日、その取り組みの一環として、ソニーならびにソニーセミコンダクタソリューションズが独自開発した、920MHz帯を利用するLPWA(注1)の通信技術(ソニーのLPWA技術〔注2〕)を用いた実証実験を行うと発表した(注3)。

ソニーのLPWA技術の特徴と実証の概要

 ソニーのLPWA技術は、他のLPWA通信技術に比べて移動体(時速100㎞)との通信に強く、見通し100㎞以上の長距離通信が可能という特徴がある(表)。

表 ソニーのLPWA技術の基本仕様

表 ソニーのLPWA技術の基本仕様

BPSK:Binary Phase Shift Keying
出所 http://www.sony-semicon.co.jp/products_ja/lpwa/#spec

 実証実験は、GPSとLPWA送信機が一体となった端末を、中部電力の従業員や車両に保有・搭載し、電柱などの同社設備上に設置されたLPWA受信機を介して、同社のクラウド上に位置情報を蓄積する(図)。

図 中部電力における電柱等の高度利用に関する取り組みのイメージ

図 中部電力における電柱等の高度利用に関する取り組みのイメージ

出所 https://www.chuden.co.jp/corporate/publicity/pub_release/press/__icsFiles/afieldfile/2017/05/09/170509.pdf

 今回の実証実験では、蓄積した位置情報を地図上に表示するアプリケーションを開発し、業務効率化や、山間部巡視などにおける安全管理、山間部を含めた送配電設備の広域監視などへの活用が検討される。

電柱のIoT化による新サービス

 今後、中部電力では、2017年夏頃から、ソニーのLPWA技術を採用したネットワーク環境を愛知県豊田市全域にわたって構築し、活用の可能性について検証していく。また、愛知県豊田市内で構築するネットワーク環境を活用して、電柱のIoT化による新たなサービスについても、パートナー企業を募集したうえで、検討を進めていく。

 これによって、同社では、一歩先を行く総合エネルギーサービス企業グループとして、ICTの利活用を推進するとともに、AIやIoTなどの最新技術を活用した、顧客の期待を超える新たなサービスを提供していくことを目指していく。


▼ 注1
LPWA:Low Power Wide Area、省電力型広域無線網

▼ 注2
ソニーならびにソニーセミコンダクタソリューションズが4月27日に発表した、920MHz帯を利用した単一方向のLPWA通信技術。
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201704/17-044/index.html

▼ 注3
https://www.chuden.co.jp/corporate/publicity/pub_release/press/3264196_21432.html

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