世界初の越境CCSに参画へ、商船三井が液化CO2船2隻建造
Northern Lightsと長期用船契約、2028年以降輸送開始2026年1月30日 (金曜) 18:38
Northern Lightsと液化CO2輸送船2隻の用船契約締結
株式会社商船三井(以下、商船三井)は、世界初の国境を跨ぐCCS(CO2回収・貯留)事業を展開するNorthern Lights JV DA(以下、Northern Lights)から輸送パートナーとなる船主に選定された。これを受け、商船三井は液化CO2(LCO2)輸送船2隻の長期用船契約を締結した。2026年1月29日に韓国のHD Hyundai Heavy Industriesと造船契約を結び、2028年以降、建造した船舶を活用し、欧州各地で回収されたCO2をノルウェーの受入基地まで海上輸送する(図1)。2026年1月30日に発表した。
図1 ノルウェー受入基地の拡張イメージ
スウェーデンからノルウェーに液化CO2輸送
今回契約を締結した船舶は、LNG二元燃料エンジンを搭載したアイスクラス(耐氷仕様)の液化CO2輸送船である。主にスウェーデンのStockholm ExergiのCO2回収プラントから、ノルウェー西岸のオイガーデンにある受入基地までCO2を輸送する予定だ(図2)。
図2 Northern LightsプロジェクトのCO2輸送経路
Northern Lightsは、石油開発事業を手がけるノルウェーのエクイノール、英シェル、総合エネルギー企業の仏トタルエナジーズの3社による合弁企業。オイガーデンの受入基地に集めたCO2を100キロメートルのパイプラインで、北海の海底約2600メートル下に恒久的に貯留する事業を手がけている。同事業は2025年に本格稼働を開始しており、現在は年間150万トンの能力を備えている。2028年までに年間500万トン以上へと拡大する計画である。
商船三井は、LNG(液化天然ガス)船をはじめとする液化ガス輸送で世界トップクラスのシェアを誇る。2021年には、液化CO2海上輸送の先駆者であるノルウェーのラルビック・シッピングへ出資するなど、CCS分野でも知見を蓄積してきた。
今後、脱炭素化が難しい産業分野で、液化CO2輸送を通じて回収・輸送・貯留されるCO2の量は大幅に増加すると見込まれており、同社は拡大する液化CO2輸送需要に応えていくという。
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