積水化学ら5者が水田でフィルム型ペロブスカイトの実証

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2026年3月24日 (火曜) 12:35

ペロブスカイト太陽電池の営農実証

 積水化学工業株式会社(積水化学)の子会社である積水ソーラーフィルム株式会社(以下、積水ソーラーフィルム)は、国立大学法人千葉大学(以下、千葉大学)らと共同で、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を搭載した営農型太陽光発電設備の実証実験を2026年3月に開始した。太陽光発電設備の導入ポテンシャルが高い水田への普及拡大を狙う。2026年3月24日に発表した。

図1 圃場で架台に設置したペロブスカイト太陽電池

出所 積水化学工業株式会社 ニュース 2026年3月24日、「国内初、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を用いた営農型太陽光発電設備の水田での取り組みを開始」

モジュール性能・収穫量・メタン発生を検証

 今回の実証では、積水ソーラーフィルムと千葉大学、TERRA、株式会社千葉銀行(以下、千葉銀行)、ひまわりグリーンエナジー株式会社(以下、ひまわりグリーンエナジー)の5者が連携して実施する。

 具体的には、千葉大学柏の葉キャンパス(千葉県柏市)内にある水田にフィルム型ペロブスカイト太陽電池を搭載したレンズ型モジュールを設置し、その性能評価、農作業や稲の収穫量・品質への影響、メタン発生量への影響を検証する。期間は、2026年3月から3年間。

 発電した電力は、千葉大学とTERRAのオンサイト型太陽光発電設備を活用した電力供給契約に基づき、千葉大学が買い取る予定だ。

 積水ソーラーフィルムは、検証に用いるフィルム型ペロブスカイト太陽電池を提供するほか、設置仕様を検討する。TERRAは、発電設備の建設及び運用・保守を担当する。千葉大学は、圃場の提供、農作業・農作物への影響評価を担う。千葉銀行は、発電設備導入に係るファイナンス支援、ペロブスカイト太陽電池を活用した農業経営モデルにおける事業性評価を実施する。ひまわりグリーンエナジーは、農業経営モデルの事業性評価に加え、千葉県内の自治体や事業者への普及活動を進める。

  積水化学は、株式会社TERRA(以下、TERRA)と共同で、2024年8月から、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を用いたレンズ型モジュールを千葉県匝瑳市に設置し、検証を進めてきた。今後、積水化学グループは、5者との連携を通じてフィルム型ペロブスカイト太陽電池の適用拡大を目指す。

 積水化学によると、 日本は平地面積が少なく従来のシリコン系太陽電池の適地が限られている。その中で、営農型太陽光発電は、日本の農地面積から、農業と太陽光発電を両立させる有力な選択肢として期待されている。


参考サイト

積水化学工業株式会社 ニュース 2026年3月24日、「国内初、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を用いた営農型太陽光発電設備の水田での取り組みを開始」

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