802.1ah網の構成
はじめに、802.1ah PBB網におけるブリッジの種類を図2に示す。
図2にあるように、802.1ahでは、大別して「コア・スイッチ(BCB:Backbone Core Bridge)」と「エッジ・スイッチ(BEB:Backbone Edge Bridge)」の2種類が規定されており、802.1ah PBB網はこの2種類のスイッチで構成される。
エッジ・スイッチはさらに、
(1) Iタイプ
(2) IBタイプ
(3) Bタイプ
の3種類に分類される。Iタイプのエッジ・スイッチは、802.1ad網からS-TAG(サービスVLANタグ)フレームを受け取り、I-TAG(サービス・インスタンス・タグ)フレーム(後述)に変換するまでを担当する(※4)。BタイプはI-TAGフレームを受け取り、B-TAGフレーム(バックボーンVLANタグ・フレーム。後述)に変換して802.1ah PBB網に中継するまでを担当する。通常のPBBエッジ・スイッチはIBタイプとなり、IタイプとBタイプの両方の機能を兼ね備える。
※4 エッジ・スイッチがアンタグ(Untag)、またはC-TAGフレームを直接受け取り、B-TAGフレームに変換するような接続も許されている。
図3に802.1ah PBB網の構成例を示す。
前述したように、802.1ah PBB網は、コア・スイッチとエッジ・スイッチにより構成され、エッジ・スイッチは下位の802.1ad網と接続する。802.1ad網との接続部分は、一般的に802.1adで規定されるS-TAGフレームによりフレームのやりとりが行われる。エッジ・スイッチにおいて、802.1adフレームから802.1ah MAC-in-MACフレームへの変換が行われ、802.1ah PBB網内ではMAC-in-MACフレームによりフレームのやりとりが行われる。