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オリックス自動車、高齢ドライバーの運転を遠隔地から見守り可能にするシステムを提供開始

2017/01/30
(月)
SmartGridニューズレター編集部

オリックス自動車は、高齢ドライバーの運転を遠隔地から見守り可能にするシステムを発表した。

オリックス自動車は2017年1月27日、高齢ドライバーの運転を遠隔地から見守り可能にするシステム「あんしん運転 Ever Drive」を発表した。2月1日からサービス提供を始める。見守りたい車両に専用機器を取り付け、その機器が検知してインターネット上のサーバーに送信したデータから、危険な運転をしていないか見守ることを可能にするサービス。

利用するには、見守りたい車両に専用機器を取り付ける必要がある。機器はオリックス自動車が貸し出す形を取る。機器の取り付け、設定にかかる費用はサービスを利用するための初期費用となる。価格は1万円(税別:以下同様)。機器を取り付けたら、月額2980円でサービスを利用できる。

図 車両に設置した専用機器(車載器)が速度など4種類の情報を検知し、インターネット上のサーバーに送信する

図 車両に設置した専用機器(車載器)が速度など4種類の情報を検知し、インターネット上のサーバーに送信する

出所 オリックス自動車

車両に取り付けた専用機器は、携帯電話通信網を経由してデータを送信する。月々のサービス利用料で、携帯電話通信を利用できる。専用機器は車両の「速度情報」「時間情報」「位置情報」「燃料情報」を検知し、データを送信する。

速度を検知するときは急加速や急減速を検知し、合わせて運転車が受ける加速度(G)を算出する。急加速、急減速の度合いが大きく、Gも大きいようならば、危険な運転をしたと認識する。危険運転を検知したら、サーバーは運転車を見守る家族など最大5カ所に通知メールを発信する。危険な運転をしたというメールには、URLが付いており、このURLをクリックすると、どこで危険な運転をしたのかを地図で示す画面が現れる。ほかにも、事前に設定した場所にたどり着いたことを知らせるメールや、運転情報を日次でまとめたメールなどを送信する機能を持つ。危険運転をしてしまった後、動く気配がないなど、事故発生を想定できる場合は、有料オプションとなるが係員が現地に駆けつけるサービスも提供する。

運転情報はインターネット上のサーバーにWebブラウザなどでアクセスすることでも確認できる。この画面では、地図上の危険な運転をした地点に印を付ける。印は「急ブレーキ」「急加速」「速度超過」の3種類がある。この3種類の危険な運転の件数を前月の件数と比較する機能もあるので、運転車は家族とともにこの画面を見ることで、危険な運転をしてしまいがちな場所をつかむことができ、減らしていこうと強く意識することができる。また、安全運転の目安となる指標の一つとして月々の燃費も表示する。これも前月と比較する形で表示する。

図 運転履歴を表示する画面。運転車が犯してしまった危険な運転の履歴と地点、燃費などを前月比で表示する

図 運転履歴を表示する画面。運転車が犯してしまった危険な運転の履歴と地点、燃費などを前月比で表示する

出所 オリックス自動車

さらに、運転車の運転履歴をまとめた月次レポートも提供する。日毎の運転履歴や、行き先、危険な運転をした地点をまとめて地図上に表示した「ヒヤリハットマップ」などを提供する。

オリックス自動車では、「あんしん運転 Ever Drive」の提供開始を記念して、5月31日までの4カ月間、初期費用を無料とするキャンペーンを実施する。


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オリックス自動車

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