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FedEx、Teslaの電動トレーラーを20台発注―二酸化炭素排出量削減やコスト低減などに期待

2018/03/27
(火)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

アメリカの物流大手FedExは、Teslaの電動トレーラー「Tesla Semi」を20台発注したと発表した。

アメリカの物流大手FedExは2018年3月26日(アメリカ中部標準時間)、Teslaの電動トレーラー「Tesla Semi」を20台発注したと発表した。小口トラック貨物を扱う「FedEx Freight」サービスで利用する予定だという。

図 Teslaの電動トレーラー「Tesla Semi」

図 Teslaの電動トレーラー「Tesla Semi」

出所 FedEx

FedExは、Tesla Semiに期待することとして3点挙げている。1つ目はCO2排出量削減。もう1つはエネルギーコストの削減、Teslaは、Tesla Semiにかかるエネルギーコストがディーゼル車に比べて半分になるとしている。FedExは2008年から、業務に使う車両を電気自動車や燃料電池車、天然ガス車、ハイブリッド車など、燃費が良いものに転換している。その結果2008年以来の積算で、1億5800万ガロン(約5億9800万リットル)の燃料を節約したという。

最後の1つが安全性だ。FedExがTesla Semiが搭載する予定のカメラやセンサー、障害物を認識して自動的にブレーキをかける機能、車線逸脱を防ぐ機能などが、車両運行時の安全確保に役立つだけでなく、運転手の負担軽減にも貢献すると期待している。

Teslaは2017年11月にTesla Semiを発表して以来、様々な企業から注文を受けている。アメリカの物流大手United Parcel Service(UPS)は125台を発注し(参考記事)、ドイツの物流大手DHL Supply Chainは10台を発注している(参考記事)。また、アメリカのビール製造大手Anheuser-Buschは、Budweiserの輸送に使う目的で40台発注している。また、2018年3月には、Tesla Semiの試作品でネバダ州スパークスにある巨大リチウムイオン蓄電池工場「ギガファクトリー」から、カリフォルニア州フリーモントにあるTeslaの自動車工場に蓄電池パックを輸送した。Tesla Semiの生産は2019年から始まる予定だが、普及価格帯のEV「Model 3」のように生産が大きく遅れるということはもはや許されないと考えるべきだろう。


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FedEx

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