SDN・NFVを支える技術
▲ Interop Tokyo会期中の6月11日に、米国Riava(リアヴァ)社(カリフォルニア州パロアルト)は、2014年4月26日にリリースされた、OpenFlowスイッチのRG5800(写真③)を日本で初めて展示。同社は、一方のパソコンで生成したユニークな6万4000パケットのデータをRG5800で処理し、その結果をもう一方のパソコンに表示するというデモを行った(写真④)。同製品には、OpenFlowの仮想スイッチの処理機能を向上させるOpenFlow vSwitchアクセラレータの「FireDRAGON」が搭載されている。「FireDRAGON」は、多数のユーザーを抱えるモバイルキャリアなどの通信事業者が必要とするビッグ・フロー注5を実現する、20万以上のフローを処理できるプロセッサで、膨大なデータを流通させながら、データの種類に適した処理を行える。また、4つ以上のパイプラインステージ(並列処理)を実装可能なマルチテーブルにも対応もしており、フローの条件定義の構造化も行えるようになっている。
▲ 伊藤忠テクノソリューションズは、データセンターソリューションとして、OCP注6サーバとOCPストレージを展示(写真⑤)。同製品の特徴は、大容量のサーバを高密度に搭載することに特化している点で、Facebook社では、ユーザーからアップロードされる写真や動画などの膨大なデータを管理するため、本サーバを50万台使用している。Facebook社は、OCPの提唱企業でもあり、同システムを他のユーザーにオープン化している。
伊藤忠テクノソリューションズは、国内初となるOCPとのSolution Provider契約を締結しており、OCPが正式に認定する製品の販売、設計、構築、保守を2014年4月より開始している。
▼ 注5
ビッグ・フロー:フローとは、データの「流れ」を指す。通信事業者などでは、データの流通量も膨大(ビッグ)になることに加え、それぞれのデータ処理も多岐にわたるため、多くのフローを搭載できるビッグ・フロー対応のプロセッサが求められている。
▼ 注6
OCP:Open Compute Pro-ject Foundation。
Facebook社が提唱しているプロジェクトで、高効率なデータセンターファシリティの要素(サーバ、空調、電力など)のシステム仕様を検証、オープン化し、業界の標準化を行うプロジェクト。運営団体はOpen Compute Project Foundation。