AIエージェントでJクレジットやJCMの活用支援
株式会社テックシンカー(以下、テックシンカー)は、AIエージェントを活用し、Jクレジット制度注1や二国間クレジット制度(JCM)注2の活用プロセス全体を支援する「環境価値創出支援ソリューション」の提供を開始した。従来のコンサルティングによる支援と比べ、初期コスト負担の軽減や投資回収期間の短縮につなげるという。2025年9月3日に発表した。
支援対象は評価から収益化まで
同ソリューションは、AIエージェントを活用し、対象となるプロジェクトの環境価値を定量的に評価し、Jクレジット制度やJCMへの登録申請、その後のモニタリング、創出されたクレジットの取引や収益化に至るまでを支援する。
登録から取引までの関連データは、ワークスペース上で管理する。これにより、プロジェクトに関わる複数の部署や取引先との情報連携を円滑にするという。
導入企業からは、「CO2削減効果をJクレジット化し収益化まで見通せるようになり、社内の投資判断がスムーズになった」「環境配慮型素材の価値を定量的に示せるようになり、顧客への提案力強化につながった」といった声があるという。
テックシンカーによれば、JクレジットやJCM制度は、環境負荷低減の取り組みを収益化する仕組みとして注目を集めている。だが、制度活用のための専門的なノウハウやリソースが多くの企業で不足しており、そのポテンシャルを十分に引き出せていないという課題があった。
注1:Jクレジット制度:省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2などの排出削減量や、適切な森林管理による吸収量を「クレジット」として国が認証する制度。
注2:二国間クレジット制度(JCM):途上国への優れた脱炭素技術等の普及を通じて、地球規模での温暖化対策に貢献するとともに、日本の貢献を適切に評価し、日本の削減目標達成に活用する仕組み。