データセンターの送電網への接続遅延を解決、アグレコ

仮設発電所をレンタルで提供

インプレスSmartGridニューズレター編集部

14:00

仮設発電所でデータセンターの建設・稼働の遅延解消

 エネルギーソリューションを提供する英Aggrekoの日本支社であるAggreko Japan株式会社(以下、アグレコ)は、データセンターの新設・増設時に仮設発電所を構築するサービスの国内での提供を開始した。データセンターが送電網に接続(以下、系統接続)できずに発生している、建設や稼働の遅延を解消するという。2025年11月22日に発表する。

設備稼働を2、3年短縮した実績

 国内では、建屋が完成しても系統接続ができずに、データセンターの稼働が遅れるケースが増えている。中には、系統接続に5年以上掛かるケースがあるという。

 アグレコの「ブリッジングパワーソリューション」は、系統接続までの期間に電源を確保するため、データセンター現地にモジュール式仮設発電所を構築し、ディーゼル・ガス・バッテリー(BESS: Battery Energy Storage System注1)と変電設備を併せて、レンタルの形態で提供するサービス。容量は、数メガワットから数十メガワットまでに対応する。最短数ヶ月で構築し、系統接続後は速やかに撤去可能だとしている。

 これまでの実績として、北米のハイパースケーラーデータセンターに対し、50メガワット級の仮設発電所を構築したことで、系統接続に3年かかるところ、設備稼働を前倒したという。欧州コロケーション事業者には、変電所を増強するまでの18ヶ月という期間に仮設電源を提供した。


注1: BESS: Battery Energy Storage System:蓄電池(リチウムイオン電池など)と電力変換装置(PCS: Power Conditioning System)を組み合わせた電力貯蔵システム。電力系統に接続し、必要に応じて電力を貯蔵・放出する。

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