国内最大級のバイオマス専焼発電所が仙台市で稼働、住友商事ら

発電出力は112MW、年間発電量は約80万MWh

インプレスSmartGridニューズレター編集部

15:28

仙台港バイオマスパワー発電所を運転開始

 住友商事株式会社(以下、住友商事)、東京ガス株式会社(以下、東京ガス)、北陸電力株式会社(以下、北陸電力)、住友商事東北株式会社(以下、住友商事東北)が共同出資する仙台港バイオマスパワー合同会社は、仙台港バイオマスパワー発電所の商業運転を2025年11月に開始した(写真1)。発電出力は112MW、年間発電量は約80万MWh(一般家庭約26万世帯分の年間消費電力量に相当)を見込んでおり、バイオマス専焼発電所として国内最大級だという。出資4社が2025年11月28日に発表した。

写真1 仙台港バイオマスパワー発電所の外観

燃料に森林認証取得済み木質バイオマスを使用

 仙台港バイオマスパワー発電所は、宮城県仙台市に立地する。発電用燃料に、森林の成長過程で発生する間伐材や製材くず・低級材を原料とした、森林認証注1取得済みの木質バイオマス(ペレットおよびチップなど)を利用する。燃料を住友商事が調達し、森林資源の適正な利用とトレーサビリティを確保するという。

 この発電事業では、再生可能エネルギーの活用を通じて温室効果ガスの排出削減をはじめとした環境負荷の低減とともに、森林資源へ配慮した持続可能な事業運営に取り組む。

 発電所の事業主体となる仙台港バイオマスパワー合同会社は、4社が2021年1月設立した。各社の出資比率は、住友商事が45%、東京ガスが25%(プロミネットパワーを通じて出資)、北陸電力が25%、住友商事東北が5%。


注1:森林認証:独立した第三者機関が環境・経済・社会の3つの側面から適切な森林管理を認証し、持続可能な森林経営を支援する制度。

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