アスクル3社と丸紅新電力がPPA締結
アスクル株式会社(以下、アスクル)、そのグループ会社であるASKUL LOGIST株式会社(以下、ASKUL LOGIST)と嬬恋銘水株式会社(以下、嬬恋銘水)の3社は、丸紅新電力株式会社(以下、丸紅新電力)とオフサイトコーポレートPPA(電力購入契約)注1を締結し、再生可能エネルギー(再エネ)電力の供給を開始した。再エネ電力の地域価格差を利用し、安価に調達するという。丸紅新電力が2025年12月10日に発表した。
図1 アスクルと丸紅新電力による再エネ電力の地域価格差を利用したスキーム
出所 丸紅新電力株式会社 ニュース 2025年12月10日、「丸紅新電力株式会社とアスクル株式会社によるエリア跨ぎを一部活用したオフサイトコーポレートPPAによる再生可能エネルギー電力の導入について」
東京と他エリアの電力価格差をアスクルに帰属
今回の契約では、丸紅新電力が東京エリアにある3社専用の太陽光発電設備(AC :825kW)から再エネ電力を調達する。それを、アスクルの物流センターであるASKUL仙台DC(宮城県仙台市)、ASKUL名古屋DC(愛知県東海市)、ASKUL福岡DC(福岡県福岡市)、ASKUL LOGISTの新木場物流センター(東京都江東区)、嬬恋銘水の本社工場(群馬県吾妻郡)の5拠点に供給する。
このうち、アスクルの物流センターにおける再エネ電力供給スキームでは、電力価格が比較的高価な東京エリアで発電した再エネ電力の多くを、電力価格が比較的安価な他エリアにあるアスクルの需要所在地へ一般社団法人日本卸電力取引所(以下、JEPX)を介して供給する。東京エリアと他エリアの電力価格のエリア間値差をアスクルに帰属することで、再エネ電力を他エリアから調達するより安価に調達できる可能性があるという。
注1:オフサイトコーポレートPPA(電力購入契約):コーポレートPPAは、企業が再生可能エネルギーを発電事業者から長期にわたって固定価格で購入する契約。このうち、遠隔地の発電施設から一般の送配電網を介して電力を調達するスキームを「オフサイトコーポレートPPA」と呼ぶ。