都市の脱炭素をデジタルツインで可視化、DATAFLUCTが仏気候テックと提携

脱炭素都市開発ツール「Nexqt」を国内展開へ

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2026年1月8日 (木曜) 10:39

脱炭素都市開発ツール「Nexqt」を国内展開

 株式会社DATAFLUCT(以下、DATAFLUCT)は、仏気候テック企業であるNexqt(以下、Nexqt)と提携し、Nexqtが開発・販売する脱炭素都市開発ツール「Nexqt」の国内展開を開始する(図1)。同ツールは、自治体やデベロッパーが、都市の3Dモデル上でCO2排出量やエネルギー需給を可視化・分析できるようにするという。DATAFLUCTは、Nexqtの国内代理店・展開パートナーとして、東北大学大学院環境科学研究科小端研究室(以下、東北大学小端研)とともにローカライズを進めるとともに、顧客を開拓する。2025年12月17日に発表した。

図1 脱炭素都市開発ツール「Nexqt」の分析画面イメージ

デジタルツインで都市のCO2排出量・エネルギー需給を可視化

 脱炭素都市開発ツールのNexqtは、AI技術を活用し、建物ごとのエネルギー消費量、交通量、再生可能エネルギーの発電ポテンシャルなどを都市の3Dモデルに統合する。デジタルツインを構築するための基盤になるという。

 自治体やデベロッパーは、3Dマップ上で、都市全体のCO2排出量やエネルギー需給を可視化・分析できる。また、「太陽光パネルの導入」「電気自動車(EV)へのシフト」「交通規制の実施」といった施策が排出削減に与える影響を、定量的にシミュレーションできる。これらにより、従来の手法と比較して調査コストや時間を削減できるとする。

 これまで、パリをはじめとする欧州の都市計画や大規模不動産開発で導入実績があるという。

 今回の展開にあたり、学術的パートナーとして東北大学小端研が参画する。同研究室は、屋根上太陽光発電とEV、電化を組み合わせた「SolarEV City」構想を推進しており、Nexqtのシステムを活用して日本の都市に適した脱炭素モデルを構築する。

 東北大学 准教授の小端 拓郎 氏は、「都市レベルでの脱炭素化には、科学的根拠に基づく統合的エネルギーモデルが不可欠である。Nexqtのプラットフォームは、その要件を満たすツールだ。私たちが進めるSolarEV City研究との連携は、日本における都市エネルギー転換の新たな標準を創り出す可能性がある。この研究協力を通じ、日本発の国際的な脱炭素モデルの創成を進める」と述べる。

 DATAFLUCTは、これまでスウェーデンのDoconomyとの提携を通じ、海外の気候テック企業を日本市場へ導入してきた。今後はNexqtの国内における独占的な代理店として、国内データとの連携や自治体への導入支援、PoC(概念実証)の実施を支援していく。2025年度中に国内の自治体やデベロッパーへの営業活動を開始し、2026年度以降にプロジェクトを稼働する予定。

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