カルコパイライト太陽電池を車両用導風板に搭載、トヨタ輸送とSYが実証

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2026年4月9日 (木曜) 18:33

車両用導風板にカルコパイライト太陽電池を搭載

 トヨタ輸送株式会社(以下、トヨタ輸送)と株式会社SY(以下、SY)は、次世代太陽電池の1つであるカルコパイライト太陽電池を搭載した車両用導風板の実証を開始した。導風板本来の空力性能と太陽光発電による電力を組み合わせることで、車両運搬車の二酸化炭素(CO2)排出量を削減するのが狙い。2026年4月3日に発表した。

図1 カルコパイライト太陽電池を搭載した導風板を装着した車両運搬車

出所 トヨタ輸送株式会社 ニュース 2026年4月3日、「次世代型太陽電池(カルコパイライト太陽電池)を搭載した導風板の実証導入について」

実運行環境下で燃費・CO2排出量への影響を検証

 カルコパイライト太陽電池注1は、銅やインジウムなどを原料とする太陽電池で、薄膜で軽量なうえ、曲面にも設置できる。トヨタ輸送は、2024年10月から専用架台を用いてトラックのキャブ上部に同電池を設置する検証を実施してきた。実運行下で一定の燃費向上効果が確認できたことから、より実用性と車両との一体性を高める手法を模索していた。

 今回の実証では、車両装備に機能性と環境価値を持たせることを目指し、SYが設計・製作した導風板に株式会社PXP(以下、PXP)製のカルコパイライト太陽電池を組み込み、実際の運行環境下で燃費やCO2排出量への影響を検証する。

 SYが導風板の設計および製作を担当している。PXPは車両搭載に向けた技術的知見から太陽電池の提供と開発支援を行う。豊田通商株式会社(以下、豊田通商)が全体企画と各社の連携をコーディネートした。

 トヨタ輸送とSYは今回の取り組みを環境対応型物流の高度化に向けた技術検証と位置付けており、今後は実証結果を踏まえて実用性や他車両への展開を検討する。

 実証について、豊田通商のモビリティ本部 COOである大塚 慎一郎 氏 は、「導風板の空力性能とカルコパイライト太陽電池の発電機能を組み合わせた新たな試みにより、トヨタ輸送の事業における環境負荷を低減する。今後も各社と連携し、輸送分野における次世代技術の実装を推進し、CO2排出量削減とカーボンニュートラルの実現に貢献する」と強調する。


注1:カルコパイライト太陽電池:銅、インジウム、セレンなどを原料とする化合物太陽電池。薄膜で軽量、曲面への設置が可能といった特徴があり、車両などの移動体への搭載に適している。

参考サイト

トヨタ輸送株式会社 ニュース 2026年4月3日、「次世代型太陽電池(カルコパイライト太陽電池)を搭載した導風板の実証導入について」

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