太陽光パネルにリサイクル義務、政府が新法案
2026年4月6日 (月曜) 20:17
太陽光パネルの大量廃棄事業者にリサイクル義務付け
政府は2026年4月3日、使用済みの太陽光パネルを大量に廃棄する事業者にリサイクルを義務付ける新法案を発表した。2030年代後半に予測される年間50万トン超という太陽光パネルの大量廃棄に備え、リサイクルの推進を図る。
図1 太陽光パネルのリサイクルフローのイメージ
出所 環境省 2026年4月3日、「太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律案の概要」
計画届出を義務化、30日の待機期間も
使用済の太陽光パネルは、現行の「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」注1でリサイクルが義務付けられている。しかし、太陽光パネルの排出量は2030年代後半以降に顕著に増加し、年間最大で50万トン程度になる見込みだ 。このままでは最終処分場の残余容量が圧迫される可能性がある 。
新制度では、まとまった量の太陽光パネルを処分する事業者を「多量事業用太陽電池廃棄者」と定め、国が示す基準に沿ったリサイクルを義務付ける 。対象は、ガラスを使った板状の太陽電池で、一定以上の重さがあるもの 。
対象となる事業者は、廃棄の実施計画を国に届け出なければならない 。計画が受理されてから30日間は廃棄できない制限を課すが、全量をリサイクルする場合や、国の認定業者に委託する場合は、この期間を短縮する 。
パネルの再資源化を促すため、効率的なリサイクル事業の計画を国が認定する制度を導入する 。認定業者は、都道府県ごとに必要だった廃棄物処理法の許可が不要になるほか、保管ルールなどの特例を受けられる 。また、リサイクル施設の整備や技術開発を後押しするため、公益財団法人産業廃棄物処理事業振興財団を通じた借入れの債務保証や、助成金の交付といった支援を用意する。
パネルを作るメーカーや輸入・販売業者への対策も盛り込んだ 。設計段階からリサイクルしやすい構造にする設計の実施や、パネルに含まれる物質情報の提供を求める 。
新法は今後、国会での成立を経て、公布日から1年6カ月以内に施行される予定だ 。施行後は、処分場の状況やリサイクル費用の推移を見ながら、義務付けの対象を広げるなどの見直しを検討していく 。
注1 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法):廃棄物の排出抑制と適正な処理、および生活環境の清潔保持を目的とした法律 。



