廃プラを油化し建築資材に再生、出光興産・竹中工務店ら
2026年4月10日 (金曜) 17:16
使用済みプラスチックを再生し建設資材に適用
出光興産株式会社(以下、出光興産)、株式会社竹中工務店(以下、竹中工務店)、ケミカルリサイクル・ジャパン株式会社(以下、CRJ)、フクビ化学工業株式会社(以下、フクビ化学)、株式会社プライムポリマー(以下、PRM)の5社は、使用済みプラスチックを原料とした再生プラスチックを建設資材へ適用することに成功した(図1)。油化技術を用いてバージン材と同等の品質を確保し、建設現場の廃棄物を再び資材として循環させる。出光興産が2026年4月10日に発表した。
図1 5社による使用済みプラスチックの資源循環スキームのイメージ
出所 出光興産株式会社 ニュースリリース 2026年4月10日、「使用済みプラスチックを原料とした再生プラスチックの製造、および建設資材への活用に成功」
独自の油化技術とマスバランス方式で再生
今回のプロジェクトでは、まず、CRJが、建設現場で発生したプラスチックを独自の油化ケミカルリサイクル注1技術を活用して油化し、軽質原油相当のCR油注2を生産する。
出光興産が、CR油を原料にマスバランス方式注3を適用してケミカルリサイクル化学品を製造し、PRMが、これを用いて再生プラスチックを製造する流れだ。従来の物理的なリサイクル手法では、不純物の混入や劣化により品質が低下しやすいという課題があったが、化学的に分子レベルまで分解して油に戻すことで、化石燃料由来のプラスチックと同等の品質を持たせることを可能にした。
フクビ化学が、製造した再生プラスチックを同社の乾式遮音二重床注4である「フリーフロアーCPシリーズ」の支持脚部分として加工した。
竹中工務店が、本資材を建設現場で活用する。これにより、資源を循環して廃棄物ゼロを目指す建築手法の社会実装を進める。
今後、5社は、建設現場で発生する使用済みプラスチックの回収体制を強化し、より広範な資源循環スキームの構築を目指す。
注1:油化ケミカルリサイクル:使用済みプラスチックを熱分解等で油の状態に戻し、化学原料として再資源化する手法。
注2:CR油:ケミカルリサイクル油。使用済みプラスチックを油化して生産した軽質原油相当の油。
注3:マスバランス方式:原料から製品への加工・流通工程において、再生原料と非再生原料が混合される場合に、投入量に応じて製品の一部を「再生品」として割り当てる管理手法。
注4:乾式遮音二重床:床パネルを支持脚で浮かせて施工する、防音性能を高めた二重床システム。
参考サイト
出光興産株式会社 ニュースリリース 2026年4月10日、「使用済みプラスチックを原料とした再生プラスチックの製造、および建設資材への活用に成功」
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