AIとロボットでエアコンのレアアースを回収し再資源化、ダイキンら4社が連携

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2026年4月14日 (火曜) 18:00

エアコンのレアアースを再資源化するスキームを共同で構築

 ダイキン工業株式会社(以下、ダイキン)は、信越化学工業株式会社(以下、信越化学)、株式会社日立製作所(以下、日立)、東京エコリサイクル株式会社(以下、東京エコリサイクル)と、業務用エアコンの圧縮機からレアアース磁石を回収し、再資源化する国内初の循環スキームを共同で構築する。レアアース磁石のリサイクルを通じてサプライチェーン全体の環境負荷を低減し、サーキュラーエコノミーの実現を加速させる狙いがある。2027年から同スキームを本格稼働する計画だ。2026年4月14日に発表した。

図1 業務用エアコン圧縮機からのレアアース磁石回収・再資源化スキームの概要

出所 ダイキン工業株式会社 ニュースリリース 2026年4月14日、「業務用エアコン圧縮機のレアアース磁石リサイクルに向けた協創を開始」

資源回収から再資源化までを一貫管理

 4社が構築するスキームでは、まずダイキンが、日本国内で修理やオーバーホールを行う自社製の業務用エアコンから圧縮機を回収する。東京エコリサイクルが、それを分解してレアアース磁石を取り出す。信越化学が、取り出した磁石を再生素材に新たなレアアース磁石を製造する。

 レアアース磁石を取り出す工程では、ダイキンが提供する技術情報を基に、東京エコリサイクルと日立がAI画像認識技術とロボットを連動させ、型式ごとに異なる圧縮機の分解プロセスの効率化を図る。また、直接的なCO2発生を抑制する「共振減衰脱磁技術」注1を採用し、環境負荷を低減するという。2026年中に自動化装置の開発を進める。

 さらに、回収から、分解、品質評価に至るプロセスのデータをシステムで一括管理し、リサイクル資源のトレーサビリティを確保する。

 今後、4社は、業務用エアコン事業を手がける日立グローバルライフソリューションズ株式会社などのパートナー企業を募る。さらに、このスキームをエアコン業界以外の製造業にも拡大する計画だ。

  ダイキンによると、近年、GX(グリーントランスフォーメーション)推進や資源循環型社会の実現に向け、資源のリサイクル強化の動きが世界的に加速している。こうした中、日本国内では、「資源の有効な利用の促進に関する法律注2」や「GX実現に向けた基本方針注3」に基づき、レアアース磁石のリサイクルを拡大する動きが加速している。


注1 共振減衰脱磁技術:磁性体に交流磁界を与え、磁化の共振現象を利用しながら振幅を徐々に減衰させることで脱磁する方法。
注2 資源の有効な利用の促進に関する法律:循環型社会を構築するため、製品の回収・リサイクルや省資源化などを製造業者等に義務付ける法律。
注3 GX実現に向けた基本方針:2050年カーボンニュートラル実現に向け、脱炭素と産業競争力強化を両立させるための政府の実行計画。投資促進やエネルギー転換の工程表を示す。

参考サイト

ダイキン工業株式会社 ニュースリリース 2026年4月14日、「業務用エアコン圧縮機のレアアース磁石リサイクルに向けた協創を開始」

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