千葉沖でCO2貯留の試掘、経産省が許可
2026年4月16日 (木曜) 8:00
千葉県九十九里沖でCCSの試掘許可
経済産業省は2026年4月15日、二酸化炭素(CO2)を回収し、地中深くに封じ込めるCCS(Carbon dioxide Capture and Storage:二酸化炭素の回収・貯留)注1事業に向けた試掘を、千葉県九十九里沖で実施することを許可した。許可を受けた首都圏CCS株式会社(以下、首都圏CCS)が、CO2の貯留に適した地層の有無を評価する。
貯留層と遮蔽層の有無を確認へ
今回の許可は、「二酸化炭素の貯留事業に関する法律(CCS事業法)」注2に基づくもの。今後、首都圏CCSは、九十九里沖の特定区域で、CO2を浸透させる空間を持つ貯留層と、注入したCO2が海中や大気中へ漏出することを防ぐ地層である遮蔽層が、広範囲にわたって分布しているかを確認する。
経済産業省は、2025年2月に閣議決定した「エネルギー基本計画」注3や「GX2040ビジョン」注4に基づき、2030年代初頭のCCS事業開始に向け、環境の整備を進めている。そのために、「先進的CCS事業」などを実施するほか、2024年5月には貯留事業の許可制度等を盛り込んだCCS事業法が成立した。
千葉県は、工業地帯や商業施設・交通インフラが集中しており、日本国内でもCO2の排出量が多く、CCS事業の検討が進められている。2025年9月17日には、政府がCCS事業法に基づき九十九里沖の一部区域を、試掘を行う事業者を公募・選定し、許可を与える特定区域に指定した。今回の千葉県九十九里沖における試掘許可は、北海道苫小牧市沖の事例に次いで、CCS事業法に基づく国内2件目の認可となる。
注1 CCS(Carbon dioxide Capture and Storage:二酸化炭素の回収・貯留):産業活動などで排出される二酸化炭素を回収し、地下の深い地層に圧入して長期的に貯留する技術。
注2 二酸化炭素の貯留事業に関する法律(CCS事業法):2024年成立の国内CCS事業の環境整備と安全確保を目的とした法律。
注3 エネルギー基本計画:政府が中長期的なエネルギー政策の基本方針を示す計画。温室効果ガス削減目標や将来の電源構成の比率などを定める。
注4 GX2040ビジョン:2050年の脱炭素と経済成長を両立させるGX(グリーントランスフォーメーション)に向け、政府が示した2040年を見据えた国家戦略。
参考サイト
経済産業省 ニュースリリース 2026年4月15日、「CCS事業法に基づき、千葉県九十九里沖の特定区域における試掘を許可しました」



