ペロブスカイトなど重要技術の海外移転に報告義務、経産省

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2026年4月16日 (木曜) 18:14

「技術管理強化のための官民対話スキーム」に5技術追加へ

 経済産業省は、ペロブスカイト太陽電池などの重要技術の流出を防ぐため、海外移転の管理強化に乗り出す。重要技術の海外移転に事前報告を義務付ける制度「技術管理強化のための官民対話スキーム」に、ペロブスカイト太陽電池をはじめとする5技術を追加するため、パブリックコメントを2026年3月23日に開始した。

図1 「技術管理強化のための官民対話スキーム」の運用イメージ

出所 経済産業省 2025年11月、「技術管理強化のための官民対話スキーム」

報告と対話で重要技術の管理を徹底

 技術管理強化のための官民対話スキームは、重要技術を海外現地子会社や合弁会社に製造移転する、または他国企業に製造委託・ライセンス供与する際に、取引時点だけでなく、時間の経過とともに利用者や用途が変わることも考慮し、軍事転用を防止するための制度。重要技術の海外移転を禁止するのではなく、官民の対話により管理を徹底する。安全保障貿易管理小委員会が2024年4月に発表した中間報告に基づいて、2024年12月30日に創設された。

 これまで、固体電解質やセパレータ製造装置、量子ドットなどの19の技術を対象にしてきた。今回、ペロブスカイト太陽電池をはじめ、ソルダーレジスト、GaN基板(GaN on GaN)、永久磁石、シンチレータの5技術を追加するため、パブリックコメントを2026年3月23日に開始した(図2)。受付締切は、2026年4月21日。

図2 事前報告の対象技術。赤字が今回新たに追加する5技術

出所 経済産業省 2025年11月、「技術管理強化のための官民対話スキーム」
 
 今後、ペロブスカイト太陽電池が同制度で重要技術に指定された場合、海外に技術移転する際に、「外為法55条の8」に基づいて契約前の報告が義務付けられる。さらに、経済産業省と企業で現状や課題を共有し、技術の管理方法について共同で検討する。その中で、経済産業省は企業に対し、支援策を検討するとともに、懸念情報や具体的対策の助言を提供する。報告や対話を通じて技術流出の懸念が払拭されない場合には、個別に輸出許可を申請するよう通知する可能性もある。


参考サイト

e-GOV 2026年3月23日、「貿易関係貿易外取引等に関する省令第十条第三項の規定に基づく重要管理対象技術を提供することを目的とする取引を行おうとする者に報告を求める事項の一部を改正する件に対する意見募集」

経済産業省 2025年11月、「技術管理強化のための官民対話スキーム」

この記事のキーワード

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る
インプレスSmartGridニューズレター

定期購読は終了いたしました