ソラコムは2016年11月30日、IoT機器からのデータを収集し、一時蓄積するサービス「SORACOM Harvest」の提供を始めた。同社が提供するIoT機器向け通信サービス「SORACOM Air」の有料オプションとして提供する。
SORACOM Harvestは、SORACOM Airで送信したデータを一時蓄積するサービス。利用するには、SORACOM Airで通信可能になったIoT機器を用意し、SORACOMの設定画面でSORACOM Harvestの設定を「ON」にすれば良い。あとは、設定画面が示すエントリポイントのURLにデータを送信すれば、データの蓄積が始まる。別途サーバーやストレージ機器を用意する必要はない。データは40日間保存する。HTTP、TCP、UDPの各プロトコルに対応する。
図 設定画面上の簡単な操作で利用できる
出所 ソラコム
SORACOM Harvestで蓄積したデータには、1件1件に受信時刻やSORACOM Airで使用しているSIMのIDが付くようになっている。蓄積したデータはグラフにしてSORACOMの設定画面に表示することや、1件1件のデータを確認することもできる。SORACOM Harvestで蓄積したデータをAPIを通して外部から取得することもできる。
図 収集したデータをグラフにして表示する機能もある
出所 ソラコム
データの一時蓄積だけでなく、グラフ化までしてくれるので、IoT機器を使ったシステムの中でも、センサーが示すデータの推移を見るだけで良いという場合や、データを収集するサーバーアプリケーション完成前のテストなどに向くサービスと言えるだろう。グラフ化するだけでなく、本格的な統計処理や機械学習などをするなら、ソラコムが用意している「SORACOM Beam」「SORACOM Funnel」「SORACOM Canal」といったサービスを利用して、クラウドやサーバーにデータを転送できる。
SORACOM Harvestの利用価格はSIMカード1枚につき、1日5円。これで1日にデータを2000回書き込める。2000回を超えると1回当たり0.004円の従量課金となる。
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ソラコム