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Anheuser-Busch、最大800台の燃料電池トレーラーを発注―長距離便からガソリン車を排除へ

2018/05/07
(月)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

アメリカのビール製造大手Anheuser-Buschは、アメリカNikola Motorの燃料電池トレーラーを発注したと発表した。

アメリカのビール製造大手Anheuser-Buschは2018年5月3日(アメリカ中部時間)、アメリカNikola Motorの燃料電池トレーラーを発注したと発表した。2020年から納車予定で、台数は最大で800台になるという。1回の補給で500~1200マイル(約800~1900km)走行でき、補給も20分以内で済むというところを評価し、導入を決めた。Anheuser-Buschは、燃料電池トレーラーを長距離輸送に使用する計画を立てている。Anheuser-Buschは世界一の販売量を誇るビール「Budweiser」の製造販売元である。

図 Nikola Motorの燃料電池トレーラー。Anheuser-Buschのロゴを描き込み、赤に塗ったイメージ

図 Nikola Motorの燃料電池トレーラー。Anheuser-Buschのロゴを描き込み、赤に塗ったイメージ

出所 Nikola Motor

Anheuser-Buschは、現在長距離輸送に使用しているガソリン車を2025年までにCO2を排出しない「ゼロ・エミッション車」に転換するとしている。新たに導入する車両の大部分は、今回発注した燃料電池トレーラーになると考えられる。

またAnheuser-Buschは、物流で発生するCO2の量を2025年までに25%減らすという目標を公開している。今回の契約で決めた最大の台数となる800台を導入したら、物流で発生するCO2を18%以上減少でき、目標に向かって大きく前進するという。

そして両社は共同で、北米に世界最大の水素ステーションネットワークを構築することも明らかにした。2028年には、アメリカとカナダに合計で700以上の水素ステーションを設置したいとしている。

ちなみにAnheuser-Buschは、物流で発生するCO2の減少を目的に、Teslaの電動トレーラー「Semi」を40台発注している。こちらは、近距離輸送に使用する予定だ。計画通りに生産が進めば2019年から納車が始まる(参考記事)。


■リンク
Anheuser-Busch(アクセス時に年齢確認が必要)
Nikola Motor

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