エネルギー大手Exelon傘下のConstellation NewEnergyは2018年11月28日(アメリカ中部標準時)、コーヒー店チェーンの世界的大手であるStarbucksと電力供給契約を交わしたと発表した。この契約により、Starbucksがイリノイ州内で運営する340以上の店舗に風力発電所で発電した電力を供給する。2019年にシカゴ市街地に開店予定の旗艦店「Chicago Reserve Roastery」も電力供給の対象となる。
図 Starbucksが2019年にシカゴ市街地に開店予定の旗艦店「Chicago Reserve Roastery」のイメージ
出所 Starbucks
Starbucksに供給する電力は、イリノイ州ローガン郡の風力発電所「HillTopper Wind Farm」で発電する。Constellation NewEnergyはStarbucksに電力を供給するために、HillTopper Wind Farmを運営するEnel Green Power North Americaと契約を交わし、14MW(1万4000kW)分の電力供給を受ける。Constellation NewEnergyはこの電力を送電網を通して各店舗に供給する。
HillTopper Wind Farmは、Enel Green Power North Americaが2018年4月に建設を開始した風力発電所。合計出力は185MW(18万5000kW)で、全体が完成して稼働を開始すると年間で570GWh(5億7000万kW)を発電するとEnel Green Power North Americaは見込んでいる。すでにBloombergやGeneral Motorsがこの風力発電所から電力を購入する契約を締結している。運転開始は2018年中の予定となっている。
Starbucksは、再生可能エネルギーのみで事業を運営することを目指す世界的な企業連合「RE100」に参加しており、店舗などの施設で消費する電力を、再生可能エネルギー由来のものに転換する活動を続けている。