Enel Green Power North Americaは2017年11月14日(ヨーロッパ時間)、アメリカ・ネブラスカ州で大規模風力発電所「Rattlesnake Creek Wind Farm」の建設を始めたと発表した。完成予定時期は明らかにしていないが、最大出力は320MW(32万kW)になるという。Enel Green Power North Americaは、イタリアのエネルギー大手Enelの北米子会社。
Rattlesnake Creek Wind Farmの所在地はネブラスカ州のディクソン郡。ここから南におよそ120マイル(193km)の位置にあるパピリオン市では、現在Facebookが同社としては9カ所目のデータセンターの建設を進めている。そして、Enel Green Power North Americaは、Rattlesnake Creek Wind Farmで発電した電力のうち200MW分に相当する量をこのデータセンターに販売する。Facebookが建設中のデータセンターは、Rattlesnake Creek Wind Farmから供給を受ける電力だけで運用可能だという。
図 Facebookがパピリオン市に建設中のデータセンターの完成予想図
出所 Facebook
Facebookの取締役で、世界の各拠点でのエネルギー確保を担当するBobby Hollis氏は「Facebookは世界中の拠点で消費する電力をすべて再生可能エネルギー由来のものに転換するという目標を掲げている。今回の契約によって、目標達成にまた一歩近づいた」とコメントしている。
Facebookが建設中のデータセンターは2017年4月に建設が始まり、2020年に商業運転を開始する予定だ。Rattlesnake Creek Wind Farmも同時期に運転を開始すると考えられる。ちなみに、Rattlesnake Creek Wind Farmは年間で1.3TWh(13億kWh)を発電する見込みだという。アメリカの一般世帯の年間電力消費量に換算するとおよそ10万5000世帯分に当たる。そして、年間でCO2排出量を94万トン抑える。