中部電力とデンソーは2018年11月29日、一般世帯向けデマンドレスポンスサービス「CO(コ)-エネ」の提供を2019年2月1日から始めると発表した。対象は中部電力から電力供給を受けていて、家庭用ヒートポンプ(エコキュート)や全館空調を設置している世帯。両社が共同開発したエネルギーマネジメントシステムで、全館空調やエコキュートを遠隔制御して世帯の消費電力量を調節する。例えば真夏の昼間などの電力需要が大きい時間帯は世帯の電力消費量を抑え、太陽光発電による発電量が多い時間帯は、電力を消費するように制御し、電力の需給バランスを調整する。
図 一般世帯向けデマンドレスポンスサービス「CO(コ)-エネ」の概要
出所 中部電力
サービス利用世帯には、事前に時間帯を通知した上で機器を自動制御するため、住宅内が突然暑くなったり、突然給湯を利用できなくなるということは発生しない。そして、自動制御に協力した世帯には、機器を制御した時間に応じた対価を翌々月の電気料金に充当する。
契約を交わした世帯には、デンソーが開発したHEMS(Home Energy Management System)を設置する。機器を制御するときは、このHEMSに信号を送り、HEMSが全館空調やエコキュートの運転を制御する。
まずは、トヨタホームが販売した住宅の中でも、デンソーのHEMSや全館空調、エコキュートを備えている世帯への提案を開始する。将来は定置型蓄電池や電気自動車、プラグインハイブリッド車も制御対象に加えるなど、サービス内容を拡大し、調整力を大きくしていくとしている。