インフォテリアは2017年7月5日、IoTサーバーアプリ開発環境「Platio」が、ソラコムのIoT端末向け無線通信サービス「SORACOM」との連携を開始したと発表した。Platioは、カスタマイズ可能な「テンプレート」を組み合わせて、IoTのサーバーアプリケーションを構築する開発環境。プログラムを作成することなく、短時間でアプリケーションを構築できる(関連記事)。データを蓄積するデータベースのテーブルも、ユーザーが作成したアプリケーションに合わせて自動的に作成してくれる。
インフォテリアはSORACOMで接続したIoT端末からデータを集め、活用するにはアプリケーションを個別に開発し、SORACOMのネットワークと接続する機能を開発する必要があったとし、今回の連携でこの問題を解消できるとしている。
PlatioはSORACOMが提供するサービス「SORACOM Funnel」を利用してSORACOMと連携させる。SORACOM FunnelはSORACOMのネットワークを、Amazon Web ServicesやMicrosoft Azureなどのクラウドサービスに接続するサービス。クラウドサービス提供者は、SORACOMのAPI(Application Programming interface)を利用して、自社で提供しているクラウドサービスに合わせた「アダプタ」を開発することで、SORACOMと自社のクラウドを簡単な操作で接続する機能を顧客に提供できる。
図 クラウド事業者は「アダプタ」を開発することで、SORACOMとの接続機能を顧客に提供できる
出所 ソラコム
これで、SORACOMとPlatioを簡単な設定だけで接続できるようになった。そしてPlatioもプログラムを作ることなく、簡単な操作と設定でIoTデータを処理するアプリケーションを開発する環境だ。データの収集から分析まで簡単な設定とGUI操作で可能になったということになる。インフォテリアは、これでIoTシステム導入の障壁が下がり、導入後の改善や修正もすぐに済ませることができ、少ないコストで運用できるようになるとしている。
インフォテリアは今後、PlatioとSORACOMを接続した環境を、設備や機器の遠隔監視システムや、車両の動きを把握するシステムなどに活用するとしている。さらに、インフォテリアのほかの製品もSORACOMと連係させる方針を示している。
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