自然電力は2018年2月2日、佐賀県唐津市に建設中だった風力発電所「唐津市湊風力発電所」の運転を2月3日から開始すると発表した。自然電力としては初めての風力発電所となる。設計、調達、施工(EPC:Engineering、Procurement、Construction)はアチハと若築建設の共同事業体(JV)が担当し、発電所の運営は特別目的会社「唐津市湊風力発電合同会社」が担当する。
図 「唐津市湊風力発電所」に設置した風力発電設備
出所 自然電力
発電所の所在地は佐賀県唐津市湊町(みなとまち)。玄界灘に面する海沿いの街だ。自然電力は事前の調査で風況が良い場所を探り、最適と考えられるところに建設したという。風力発電設備は日立製作所の製品を1基設置した。
出力は約1.99MW(1990kW)。自然電力は年間発電量を約3.5GWh(350万kWh)と予想している。一般世帯の年間電力消費量にするとおよそ1100世帯分になる。設備利用率を計算するとおよそ20%。発電した電力は再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用して、全量を九州電力に売電する。売電単価は非公開。
自然電力は、再生可能エネルギー由来の電力のみを供給する電力小売りサービス「自然電力のでんき」を展開しているが、今回建設した発電所で発電した電力も自然電力のでんき一部として供給することを検討しているという。また同社は太陽光、風力だけでなく、小水力発電も手掛けるなど、多様な電源を開発している。今後も、発電所を開発する際には、その土地に合った方法を模索し、最適な方法を開発していくとしている。
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自然電力