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いちごECOエナジー、群馬県でグループ最大規模43MWのメガソーラーを運転開始

2017/09/06
(水)
SmartGridニューズレター編集部

いちごは、同社の子会社であるいちごECOエナジーが建設を進めていたメガソーラーが完成し、商業運転を始めたと発表した。

いちごは2017年9月4日、同社の子会社であるいちごECOエナジーが群馬県に建設を進めていた太陽光発電所(メガソーラー)「いちご昭和村生越(おごせ)ECO発電所」が完成し、商業運転を始めたと発表した。設計、調達、施工(EPC:Engineering、Procurement、Construction)は日立製作所が担当し、運転開始後の運用はいちごECOエナジーが担当する。このメガソーラーは本来、2018年1月に運転開始の予定だったが、工事が順調に進んでおよそ4カ月前倒しで運転開始となった。

図 「いちご昭和村生越ECO発電所」の全景

図 「いちご昭和村生越ECO発電所」の全景

出所 いちご

所在地は群馬県利根郡昭和村生越から貝野瀬(かいのせ)にまたがっている。敷地面積は約85.434ha(約85万4340m2)。地元の個人地権者の土地と、昭和村の村有地を賃借して事業を進める。この敷地に中国Yingli Green Energy社の太陽光発電モジュールを16万6716枚並べた。合計の最大出力は約43.34MW(約4万3340kW)。パワーコンディショナーは日立製作所の製品を採用した。

いちごECOエナジーは、年間発電量を約55.427GWh(約5542万7000kWh)と予想している。一般家庭の年間消費電力量に換算すると、約1万5300世帯分に当たる。設備利用率を計算するとおよそ14.6%になる。経済産業省の調達価格等算定委員会の調べによると、日本における2016年の太陽光発電所の設備利用率は平均で13.4%。いちご昭和村生越ECO発電所の日照条件はほかの土地よりもかなり良いと言える。発電した電力は再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用して、全量を東京電力エナジーパートナーに売電する。売電単価は1kWh当たり36円(税別)。

この発電所はいちごグループが運営する太陽光発電所としては34カ所目にして最大規模のものになる。34の発電所の最大出力を合計するとおよそ100.44MW(10万440kW)となる。いちごグループは2018年2月までに、さらに4カ所で太陽光発電所の稼働を始め、運営する太陽光発電所の合計出力を109.98MWまで引き上げる計画を打ち出している。

いちごECOエナジーはさらに、2019年2月以降には発電所の数を43に増やし、合計出力を128.4MW(12万8400kW)まで引き上げる計画を掲げているが、その後については明確な計画を示していない。この点については、他社によるメガソーラー建設計画を買い取ることを検討しているという。すでに設備認定を済ませ、売電単価も確定しているが、建設が始まっていないという計画を買い取り、比較的高い単価で売電できるメガソーラーを建設するわけだ。すでに、いちごECOエナジーは複数の事業者から買取申込の相談を受けているという。また太陽光に限らず、風力発電への進出も計画しているとしている。


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いちご

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