太陽光発電関連機器を開発販売しているアメリカEnvision Solarは2018年8月8日(アメリカ太平洋標準時)、カリフォルニア州のサンディエゴ郡がEnvision Solarの電気自動車(EV)用充電ステーション「EV ARC」を導入すると発表した。サンディエゴ郡はEV ARCを郡総務部の駐車場に設置し、住民に開放する。
図 Envision SolarのEV用充電ステーション「EV ARC」
出所 Envision Solar
EV ARCは、駐車場1台分のスペースに設置できる充電ステーション。駐車場を覆う屋根のような形で太陽光発電モジュールを設置してあり、このモジュールで発電した電力をEVに充電する。可能な限り発電量を上げるために、モジュールは日射方向に応じて自動的に方向を変える作りとなっている。充電した電力は付属の定置型蓄電池に充電し、EVには充電した電力を供給する。蓄電池を利用することで、悪天候時や夜間も利用できるようになっている。Envision Solarは、EV ARCの1日当たりの発電量を、EVが225マイル(約362km)走行できるほどの量だとしている。
太陽光発電モジュールで発電し、定置型蓄電池に充電した電力をEVに供給する形を採るため、EV ARCは電力系統から完全に独立しており、電力にコストがかからない上、簡単な工事で設置できる。さらに、災害で停電が発生しても動作を続けるため、災害対策にもなる。
Envision SolarはEV ARCの市場として地方自治体を重視している。これまで、カリフォルニア州フレズノ郡や、ニューヨーク市、ロサンゼルス市、サンフランシスコ市、ピッツバーグ市などの自治体にEV ARCを納入している。
■リンク
Envision Solar