[ニュース]

水素バスを2026年度生産開始へ、いすゞとトヨタ

BEVとの部品共通化でコスト低減
2025/10/02
(木)

次世代の燃料電池路線バスを2026年度に生産開始

 トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、いすゞ自動車株式会社(以下、いすゞ)と、次世代の燃料電池(FC)注1路線バスを共同で開発し、2026年度から生産を開始する。同バスは、いすゞのBEV(バッテリー式電気自動車)注2路線バスの車体をベースにトヨタのFCシステムを搭載し、部品の共通化によるコスト低減を図る。2025年9月29日に発表した。

BEVのプラットフォーム活用と部品共通化でコスト低減へ

 トヨタといすゞが共同開発する次世代FC路線バスは、いすゞが企画・開発を手がけ、2024年度に市場投入したBEVフルフラット路線バスのプラットフォームを活用する。生産は、いすゞと日野自動車株式会社が共同出資するジェイ・バス株式会社の宇都宮工場(栃木県宇都宮市)で、2026年度から開始する計画だ。

 両社は、路線バスのゼロエミッション化の一環として、次世代FC路線バスを共同で開発しており、BEVとFCV(燃料電池自動車)の部品共通化によってコスト抑制につなげるという。

 今後、トヨタといすゞは連携し、2025年5月に経済産業省が選定した「燃料電池商用車の導入促進に関する重点地域」をはじめ、各地域の行政や事業者と連携し、次世代FC路線バスの利用拡大を進めていく。


注1:FC(Fuel Cell:燃料電池):水素と酸素の化学反応によって直接電気を発生させる装置。
注2:BEV(Battery Electric Vehicle):バッテリー(蓄電池)に充電した電気エネルギーのみを動力源としてモーターで走行する自動車。

参考サイト

トヨタ自動車株式会社 プレスリリース 2025年9月29日、「いすゞとトヨタ、次世代FC路線バスを共同開発 -2026年度に生産を開始、カーボンニュートラルの実現に向けて路線バスの新たな選択肢を提案-」
 

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