イギリスeasyJet Airline社は、今後10年以内に電動旅客機の運行を始めることを目指して、アメリカWright Electric社と協業すると発表した。
イギリスeasyJet Airline社は2017年9月27日(イギリス時間)、今後10年以内に電動旅客機の運行を始めることを目指して、アメリカWright Electric社と協業すると発表した。easyJet Airline社はロンドンのルートン空港を拠点として、ヨーロッパ各地に路線を展開する格安航空会社(LCC:Low-cost Career)だ。Wright Electric社は電動旅客機の開発販売を目指して2016年に発足したベンチャー企業。これまで、ハーバード大学やY Combinatorなどの出資を受けている。
図 easyJet Airline社が運航する電動旅客機のイメージ図
出所 easyJet Airline社
easyJet Airline社によると、Wright Electric社はすでに2人乗りの電動飛行機の試作機を完成させている。次の目標は10人乗りで単通路の旅客機まで機体を大きくすることだという。同時に現在の試作機が搭載している重量およそ600ポンド(約272kg)の蓄電池を、次世代の技術を使った、より軽いものに入れ替えることも目指している。
10年以内に旅客便に投入する上で、easyJet Airline社は1回の充電による航続距離の目安を示している。その目安は330マイル(約530km)。この距離を連続飛行できれば、ロンドンからパリ、あるいはブリュッセル、アムステルダムなど、需要が多い短距離路線に投入できる。そして、現在easyJet Airline社を利用している乗客の20%を電動旅客機を採用した便で運べるという。
easyJet Airline社のCEOを務めるCarolyn McCall氏は「現在自動車業界で起こっている『電動化』の波はいずれ旅客機の世界にもやって来る。旅客機も電動化することで、地球環境に与える影響をごく小さなものにできるだろう。電動旅客機はもはや『もしも』の話ではなく、『いつ』の話になっているのだ」と、電動旅客機の運航を目指す理由について語った。
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