アメリカFuelCell Energy社は2017年10月19日(アメリカ東海岸時間)、コネチカット州グロトンにあるアメリカ海軍ニューロンドン海軍潜水艦基地(Naval Submarine Base New London)に向けて大型燃料電池を設置すると発表した。地元自治体が運営する送電事業者6者が共同で運営するConnecticut Municipal Electric Energy Cooperative(CMEEC)と電力購入契約(Power Purchase Agreement:PPA)を締結し、CMECCが燃料電池で発電した電力を潜水艦基地に届ける。
図 FuelCell Energy社がニューロンドン海軍潜水艦基地向けに設置する大型燃料電池のイメージ
出所 FuelCell Energy社
FuelCell Energy社は、同社が開発した最大の燃料電池である「SureSource 4000」を2基設置する。1基当たりの定格出力は3.7MW(3700kW)で、天然ガスを改質して水素を取り出して発電する。今回はこの燃料電池を基地内に2基設置し、合計出力を7.4MW(7400kW)とする計画だ。CMECCはこの燃料電池から潜水艦基地につながる送電線を、一般送電網とは切り離して運営するとしている。電力供給停止を許容できない軍基地への供給であるため、慎重に運用する構えだ。
ニューロンドン海軍潜水艦基地の司令官を務めるPaul Whitescarver大佐によると、エネルギー関係の出費は海軍全体の出費の中でも最大のものであり、全体の28%を占めるという。Whitescarver大佐は、燃料電池には電力供給元の多様化と、確実な電力供給を期待しており、基地内でマイクログリッドを構築するという将来の構想につながると評価している。
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FuelCell Energy社