5つの業務シナリオに200社以上が参加:IVIの実証内容と今後の展開
これまで解説してきたIVIの参照アーキテクチャ「IVRA」は、IVIの業務シナリオWGの中で、すでに50以上の現場のユースケースで実証されたアーキテクチャである。この点が、他のRAMI4.0やIIRAなどと大きく異なる点であり、前述した業務シナリオを拡張するIVIプラットフォームとIVI参照アーキテクチャは両輪の関係となっている。
2017年度のIVIプラットフォームは、10のプラットフォーム(13社が単独・連合で提供)が認定され、IVIが作成したリファレンスモデルがこの上で実証されている。この10のプラットフォームは、ドイツのハノーバーメッセ2017(2017年4月)をはじめとして、中国やシンガポールで開催された展示会や講演会などで、IVI認定のプラットフォームとして紹介された。
また、2018年3月に向けて、IVIでは、新たに「ゆるやかなエッジOS」注7などの実証も推進されている。このように、日本が誇るものづくりの世界は、新たなイノベーションに挑戦しており、今後に期待が寄せられている。
なお表3に、今回のシンポジウムにおいて発表された22個のWGのもとに、IVIが取り組む5つの業務シナリオ(S-A、S-B、S-C、S-D、S-E)と各テーマ、および参加企業の一覧を示す。詳細は、表3下に示すURLを参照していただきたい。
表3 IVIが取り組む5つの業務シナリオ(S-A、S-B、S-C、S-D、S-E)とテーマ/WG、参加企業数(2017年10月12日現在。順不同、敬称略)
SG:Segment Group SM:Segment Manager WG:Working Group
BOP:Bill of Process、製造業の現場で用いられる部品表の1形式。製品を組み立てる時の部品毎のプロセスフロー(生産するための作業手順や各作業の工数、必要なリソース情報)を表す。
CPS:Cyber Physical Systems、インターネット上〔サイバー(Cyber)空間:クラウド〕のコンピューティング能力と、センサー(IoTデバイス)などを接続したセンサーネットワークのようなリアルな通信技術〔フィジカル(Physical)、例:M2Mネットワーク〕とを連携させた新生産システム。このためCPSとは、現在、急速に普及し始めている「M2M/IoT」を適用した生産システムとも言われている。
MES:Manufacturing Execution System、製造実行システム。工場における生産ラインの各部を連携させて、工場の各機械や労働者の作業を監視/管理するシステム。
出所 https://iv-i.org/wp/2017/09/11/symposium171012/#wgsを参考に編集部作成
▼ 注7
ゆるやかなエッジOS:工場のノウハウに代表される「守るべき情報」と「オープンにすべき情報」を効率的に安全かつ適正に仕分け、運用する機能をもつOS。この「ゆるやかなエッジOS」(各製造装置に実装)を介しで各製造装置間を接続する。
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