5Gサービスの今後の展開予測

― 5G加入契約数増加とともに接触アプリ・テレワークアプリが急増 ―

5Gサービスの今後の展開予測

 ここまで見てきたように、新型コロナウイルス感染拡大によって、通信事業者や通信機器メーカーは大きな影響を受けたが、エリクソンモビリティレポートによれば、そのような中でも世界では、2020年5月時点で、すでに75社を超える通信事業者が5G商用サービスの開始を発表している。

 同レポートでは、図8に示すように、5G加入契約の立ち上がりは、4Gに比べて大幅に早くなると予測している。

図8 ネットワーク展開後数年間の5Gと4Gの加入契約増加の比較[単位:10億]

図8 ネットワーク展開後数年間の5Gと4Gの加入契約増加の比較[単位:10億]

出所 エリクソンモビリティレポート、2020年6月

 このような5Gの立ち上がりの速さもあり、2025年における5G加入契約数は世界で28億件にまで増え、他の方式も加えたモバイル加入契約数の合計は89億件になると予測している(図9)。

図9 無線方式ごとのモバイル加入契約数[単位:10億]

図9 無線方式ごとのモバイル加入契約数[単位:10億]

出所 エリクソンモビリティレポート、2020年6月

 COVID-19は、今後しばらくは私たちの生活や働き方に影響を与え続けるだろう。

 本記事で見たさまざまな技術の進化が、感染症による影響の緩和や、より良い生活や働き方の実現につながっていくことを期待したい。

筆者Profile

新井 宏征(あらい ひろゆき)

株式会社スタイリッシュ・アイデア 代表取締役社長

SAPジャパン、情報通信総合研究所を経て、現在はシナリオプランニングの考え方を応用し、事業と組織の両面からクライアントの変革を支援するコンサルティング活動に従事。東京外国語大学大学院修了、Said Business School Oxford Scenarios Programme修了。
インプレスSmartGrid ニューズレター コントリビューティングエディター。

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