自然電力は2017年1月23日、鹿児島県薩摩川内市入来町浦之名(さつませんだいしいりきちょううらのみょう)に建設中だった太陽光発電所「薩摩川内開拓跡地太陽光発電所」が完成し、発電を開始したと発表した。建設には、地元企業や金融機関などが投資する「南九州自然エネルギーファンド」の資金を活用した。このファンドには自然電力も出資している。このファンドを利用した太陽光発電所は、は「新茶第一太陽光発電所(宮崎県、2.0MW)」「宮崎高原太陽光発電所(宮崎県、0.9MW)」に続いて3件目となる。
図 薩摩川内開拓跡地太陽光発電所。モジュールを地面とほぼ平行となるように設置している
出所 自然電力
発電所の敷地面積は3万5000m2(3.5ha)。最大出力は約1.8MW。自然電力は年間発電量を199万kWh(1990MWh)と見込んでいる。一般家庭の年間消費電力量に換算すると約600世帯分となる。発電した電力は再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用して全量を九州電力に売電する。
建設地は北向きの斜面となっているため、施工時にはモジュールの設置角度を工夫した。一般的な角度で設置してしまっては、モジュールに太陽光が当たる時間が短くなるので、稼働率が悪くなる。そこで、モジュールをあまり角度をつけずに、地面とほぼ平行となるように設置して発電量を確保した。また、排水対策として発電所内に複数の調整池を設置した。
設計、調達、建設(EPC)は自然電力のグループ企業であるjuwi(ユーイ)自然電力が担当した。運用開始後に運営、保守は同じく自然電力のグループ企業であるjuwi(ユーイ)自然電力オペレーションが担当する。
「南九州自然エネルギーファンド」は、鹿児島県、宮崎県、熊本県を対象に、合計5件の太陽光発電所を建設することを目指している。今回の薩摩川内開拓跡地太陽光発電所は3件目。さらに2件の建設を計画している。
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自然電力